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ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第48話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「ややっ! ここは何処だ!?」

「先程まで、ケル坊と
 炬燵で蜜柑を食っていたはずだが・・・・」 キョロキョロ

トナカイ修行1.jpg

「ウメさん! こっちクマ!!」

「むむ!? 何だケル坊、いたのか・・・
 その頭の、ふざけた角は、一体何だ!?」


「何を言ってるんだクマ? ウメさんも、トナカイじゃないかクマ?」

「なんだと!! オレ様が、となかいだと!!??」 サッ

ケルくんの角を見て、慌てて、頭を羽でまさぐるウメッピ。


「何だこれは!! オレ様の、丸くて超きゅーとな頭部に、
 馬鹿でかい角が生えてるじゃねーか!!!」

「ウメさん、何を驚いているんだクマ〜」



 パンパン

「新入りトナカイたちが揃ったようね! じゃあ、説明を始めるわよ!」

「はいクマ!!」

「シ、シー姐さん・・・!!!??」

「何かしら? 私がサンタクロースであることが、不満なのかしら?」 ニコッ

「い、いえ・・・・・・・・・」

トナカイ修行2.jpg

「今年は、新入りのあなたたちに来てもらったわけだけど・・・
 そりを曳くトナカイに求められるスキルは、並大抵のものじゃないのよ!」

「た、例えば・・・?」 ゴクリ


「まず、そりを曳くための筋力が必要ね!」

(うむ)

「サンタの家で、家事もこなさないといけないし」

(そんなことしてんのかよ!)


「そもそも、まず飛べないと、お話にならないのよ!!」


 バシッ!

     ドムス!


「クマ〜ァ」 

トナカイ用のムチで打たれ、どことなく嬉しそうな表情で、木の幹にめりこみ
落ちてきた大量の雪をかぶり、気絶するケルくん。

「ケ、ケル坊-----------------!!!!!」


「さて、残った梅干しトナカイに
 軟弱なケルくんの分も、きっちり働いてもらうわよ!」 ゴゴゴゴゴ

「ひ、ひぃ・・・・」

ムチを持つシーちゃんの迫力に、ガタガタと震え上がるウメッピ。



「ちなみに説明するけど、サンタクロースの業務は、
 世界中の言語、さらに子どものわかりにくい発音や文字を判別・理解し、
 完璧に用意したプレゼントを、一晩の内に全て配りきるというものよ!!」

「なるほど・・・」

「キリスト教圏の人口が約20億人だから、その内の純粋なサンタ信者は、少なく見積もっても世界中で1億は下らないはず。 これに非キリスト教圏のサンタ信者も加わるから、最低が1億人ってことね! つまり、サンタが訪問しなければならない世帯数が、5000万世帯を下らないことを意味するのよ!!」

「は、はあ・・・・・・」

「そして、その乗り物を担当するトナカイも、高度なスキルを求められるの!
 その5000万世帯を、ニュージーランドの24日午後9時〜ハワイの25日午前6時の、30時間ほどで周らないと、間に合わない・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「それは、1世帯あたりに換算すると、0.002秒以下!
 これほど素早い動きを肉眼で捉えることは不可能だから、配達中のサンタの目撃情報がないのも納得ね!!」

(馬鹿な・・・・・・)

トナカイ修行3.jpg

「でも、この0.002秒には、国を越え家から家への移動時間も含めてあるの!
 だから、隣の家との距離を30mと見積もるならば、サンタの平均移動速度は最低でも15Km/s・・・ 換算すると、マッハ44.12という超音速に相当するわ! これは、2013年にロシアのチェリャビンスク州に落下した隕石の速度と同じね!!」

(超、音速・・・!!??)

「音の速さを超えると物体は、空気の壁にぶち当たる先端から衝撃波を放ち、
 周囲に爆音と暴風を撒き散らすわ・・・・」

(・・・・・・・えっ)

「じゃ、そういうことでトナカイさん、頑張ってね」 ウフフ

トナカイ修行4.jpg

「こ、これはまた、大変なことになったぞ・・・・」

(世界中の5000万世帯分のプレゼントを積んだそりを曳き、0.002秒ごとに各家庭に配達しながら、1秒間に15kmもの速さを維持したまま、30時間休むことなく飛び続けるだと・・・!!??)

トナカイ修行5.jpg

「この、1軒1軒、全て・・・・・」

ウメッピの目の前には、サンタからのプレゼントを待ちわびるかのようにまたたく、町の光。

振り返ると、頂上が見えないほど大きな袋を積んだ頑丈なそり、
そして、笑顔でムチをしならせる、シーサンタの姿・・・


「さあ、そろそろ時間よ」

「あの・・・ その・・・・・・」

(一体、どうすれば・・・・・・・・!!)

トナカイ修行6.jpg



 ガンガンガンッ!


「うわわっ!!???」 ガバッ



目を覚ますと、ウメッピはこたつの中にいました。
バラエティ番組を見ながら、こたつでみかんを剥いている内に、眠ってしまったようです。


 プッピョ〜

 プッピョ〜


平和な顔で眠りこけている、ケルくんの鼻からふくらんだちょうちんが、
なんとも間抜けな音を立てています。

(何だ、夢だったか・・・・・ そりゃそうだよな)


「おお、寒い・・・・ 障子を開けっ放しにしたから、
 あんな雪山の夢を・・・」



 ガンガンッ!!


「開けなさいよ梅干し!!!」

「ひっ!!??」



急いで戸を開けると、そこにいたのは
大きなケーキを抱えた、パティシエ姿のシーちゃん。

「全く、いるなら早く開けなさいよね!!
・・・どうせケルくんと梅干しのことだから、クリスマスに予定なんてないと思って、コンクール会場から持ってきたのよ」

「し、シー姐さん・・・!!」 ジワッ

「なによ、変な梅干しね!」

トナカイ修行7.jpg


「「「乾杯〜!!!」」」

大きなケーキに、目を輝かせるケルくんとウメッピ。


「シーちゃんのクリスマスケーキは、世界一クマァ!!」

「早速頂くとしようぜ!!」

トナカイ修行8.jpg

(オレは、梅の精に生まれて、本当によかった・・・)

寒い夜に一晩でプレゼントを配りきる、トナカイとサンタに敬意を表しつつ、
温かいこたつでケーキを頬張るウメッピだったのでした。

トナカイ修行9.jpg

《第49話へつづく!》


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  • 2015.12.04 Friday
  • 08:00

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