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w closet×JUGEM

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第42話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「6月だクマ! アジサイの季節だクマ〜」

紫陽花1.jpg

「青い色のアジサイもあるんだクマ!
 とっても爽やかクマ!」

紫陽花2.jpg

「あれっ? こっちには赤い色のアジサイが・・・」

紫陽花3.jpg

「アジサイの色って、たくさんあるんだクマ!!」

紫陽花5.jpg


「なになに、えーと・・・
 アジサイの花の色は、土が酸性かアルカリ性か、さらに、
 含まれるアルミニウムイオン量によって変化する・・・」

「アジサイを酸性の土に植えると青、アルカリ性なら赤い花になり、これは
 リトマス試験紙とは逆の発色である・・・」 

「うーん・・・ 『りとます』って、一体何かクマ〜?」

紫陽花6.jpg

「でも、そうかクマ!
 同じ花なのに、状況によって赤くなったり・・・」

紫陽花7.jpg

「青くなったり・・・」

紫陽花8.jpg

「なるほど、アジサイも僕たちと同じなんだクマ〜」

シーちゃんに梅の花飾りを毟られて号泣するウメッピを眺めながら、
なんとなく紫陽花の花に、親しみを覚えたケルくんだったのでした。


《第43話へつづく!》



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  • 2015.06.05 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第41話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「ああああああああ!!?!??
 きょ、今日は一体何日クマ!!??」

41話.jpg

「しまったクマ!!
 こどもの日に、ワーシカもち食べるの忘れたクマァァァアアア!!!!」

「あら、食い意地の張ったケルくんらしくないわね」

41話2.jpg

「筒状に丸めたワーシカの葉っぱをもちに刺して
 あんこをすするのが、毎年の楽しみだったんだクマァァァアアア」

「・・・その食べ方、多分間違ってると思うわよ」

41話3.jpg


★☆ 柏もちの豆知識 ☆★

柏の木は、新芽が出ないと古い葉が落ちないのじゃ!
 よって、「子どもが生まれるまでは親は死なない」すなわち、
「家系が途絶えない」子孫繁栄の意を込めた、ありがたい菓子なんじゃ!

41話4.jpg


「さて、どれどれ・・・」

谷の洞窟に戻り、スーパーで半額になった柏餅をいそいそと開けると、
丸めた葉っぱを早速、もちに刺してみる長老だったのでした。


《第42話へつづく!》


※ケルくんたちもハタラク谷で楽しいGWを過ごすため、5/8分は お休みです!!
次回の更新は、5/15です!!




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  • 2015.05.01 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第40話》

JUGEMテーマ:ものがたり

いよいよ4月に入り、
冬の間、懸命に寒さに耐えてきた桜の花が、ついに見ごろを迎えました。

ここハタラク谷でも、クラーサの薄紅色の花びらが
あちこちでヒラヒラと舞っているのですが・・・

40話1.jpg


〜〜 《モーモー骨太》 爆裂ファーム 〜〜


「兄貴ぃ! 花見やりましょうよ!」

「「やりましょうよ!!」」


「花見だあ?」

「今は、新商品《超絶健康すぎてメンゴ❤チーズ》の大量受注で、それどころじゃねえ! そんなの牧場でやりゃいいじゃねえか!」

「何言ってるんすか!
 花見は、クラーサの咲いてるところでやるもんですぜ!」

「「そうですぜ!!」」

40話2.jpg


「いいかテメーら、よく聞けよ!」

「テメーら従業員は、この『モーモー骨太』の《 花
 牧場だろうがチーズ工房だろうが、テメーらさえいれば、どこだって最高の花見ができんだよ!!」


「あ、兄貴ぃ・・・!!!」

「そんな風に、オレたちのことを・・・」

「オレたち、間違ってましたァァア!!!!」

40話3.jpg


「ヒャッハー! 乳絞りの時間だぜぇぇ!」 ブォンブロロロロ

「とことん咲き誇ってやりますぜ!!」 ボボボボボ

「マジ牛リスペクト!!!」 パラリラパラリラ

40話4.jpg


「テメーら! 今日も偉大なる牛に、
 大いなる愛と敬意をもって牛乳を頂けよ!!」 ドドドドドッ

「マジ骨太パネェ!!」 ギャリギャギャギャ

「超絶健康! 軽死有無命!」 ドルルルルゥ

「今日もオレらと牛は、走死走愛だぜぇぇ!」 ボボボバババ

40話5.jpg


「さすが、見事な経費削減の手腕だわ・・・」

今日も休日返上で乳絞りに精を出す、
なんとも単純な牛乳屋の舎弟たちだったのでした。



《第41話へつづく!》


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  • 2015.04.03 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第39話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「ウメさん!! 最近どこに行っても見かける
 《ひなまつり》って、一体何をするイベントなんだクマ?」

梅の花が綻び始めた偕楽園・・・

縁側でウメッピが淹れたお茶をすすりながら、ケルくんは
ずっと疑問に思っていたことを、ついに訊いてみることにしました。


「ん? 雛祭りか?
 うーん・・・ 色の着いた菓子を食ったり、人形で遊んだりするのか?」

「ウメさんも、よく知らないのかクマ?」

「女限定の祭りだからな」

「えぇっ!? じゃあ僕、女の子じゃないから、
 一生、ひなまつりには参加できないんだクマ・・・」 シュン

(ケル坊・・・・・)

ひなまつり1.jpg



〜〜 数日後 〜〜


「ウメさん・・・ 今日ここで、見せたいものがあるって言ってたんだけど、
 まだ来てないのかクマ?」 キョロキョロ



 ギュイィィイイイイン!


 ドコドコドン!!



「見ろケル坊!! これが、漢の雛祭りだぜ!!!!」



「ウメさん!? ・・・と、牛乳屋さん!!!」


ジャーン
ひなまつり2.jpg


「オレたちが結成した、その名も・・・
 《 五人囃子 featuring 長老 》 !!!」

「ちぇけら〜」 

キュキュキュッ
ひなまつり3.jpg


「オレたちの心(ぼんぼり)に、灯りをともすぜ!!」

「続けて聴いてくれ!!
 『MOMONO-SECK』、『ODAIRIMAN』、『激情のヒナアラレ』、
 『右大臣と左大臣のHAZAMA』、『最高の沓台でヨロシク』!!」

「ちぇけら〜」


 ワァー  ワァー


「す、すごい熱気クマ・・・!!
 これが・・・ 《男のひなまつり》なのかクマ・・・!!!」 

ひなまつり4.jpg



 ◆◆◆



「世間は、もうひなまつりかプリン・・・」


  《 ひなまつりは、女の子の健やかな成長を祝う行事です♪ 》

  《 みんなで楽しく、ひなまつりパーティー! 》


お店に設けられたコーナーに踊る、ピンク尽くしの楽しそうなポップを見て、
デスプリンは、小さなため息をつきました。

ひなまつり5.jpg


「誰が始めたのか知らないけど、全くもって、くだらないイベントだプリン!
 しかしまあ、私には一切、何の関係もない話だプリン!」

小さな女の子が、ひなあられを大事そうに持って、ニコニコと
お母さんのところに走っていきます。

どこか寂しそうな目をして、それを見送ると、
あたりめとワンカップの入った袋を提げて、スーパーから出たデスプリン。

(この歳になって、女の子も何もないプリン・・・
 今更、このデスプリン様を、女の子扱いしてくれる存在なんて・・・)

ひなまつり6.jpg


「ただいまプリン・・・・・・ むっ!?」

帰ってきたデスプリンは、お気に入りのMy椅子の上に、
何かが乗っているのを見つけて、激おこ!!


「私のキュートな椅子に、ダサい風呂敷のゴミを置いたのは、誰プリン!!
 邪魔すぎるプリン!!」 イライラ

「あっ! おかえりなすって!!
 それは、是非デスプリン様にと思って、用意したものだべ!」

「まな兵衛が、私に・・・?」

ひなまつり7.jpg


「どうせ大したモノじゃ・・・」 シュルッ



ひなまつり8.jpg


「・・・・・・・・まな兵衛、これは」


「いやぁ、その・・・ あいつらが開催した手芸教室・・・
 邪魔するべと覗いている内に、こう、己の創作意欲がメラメラと・・・」

(手作りかよ!!!)

「私より女子力が高いとか、何様プリン!!!
 こんなもの!! こんな、もの・・・・」

「デスプリン様?」


「ふ、ふん! こんなダサいものは・・・・
 よく見えるところに放置して、恥ずかしい思いをさせてやるプリン!
 ケースに入れて長い間、せいぜい晒し者になって苦しむがいいプリン!!」

「デスプリン様・・・
 ひな人形は、しまい遅れると、お嫁に行き遅れるらしいべ」


「・・・・・・・・・」 カポッ

「ああ!!! せめて1日くらい飾ってほしいべ!!!」

(デスプリン様は、意外と迷信を信じるタイプだべ・・・)




その頃、シーちゃんは・・・

ひなまつり9.jpg


《第40話へつづく!》


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  • 2015.03.06 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第38話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「ウァァアアアアーン!! ウァァアアーン!!!」

「ケル坊・・・ 元気出せよ!
 ばれんたいんは、また来年もあるだろ!」

2月に入り、街はもうすっかりバレンタインムードで染まっているのに、
チョコ売り場の前で号泣するクマが一匹。

「364日ずっと待ち続けてきたのに、あんまりクマァァー!!!」


王室御用達ショコラティエでもあるシーちゃんのチョコは、今年も大人気!
あらゆる国からの大量受注を一人で捌くため、毎日大忙しなのです。

「シー姐さんだって、別にケル坊のことが嫌いだから
 でーとの誘いを断った、ってわけじゃねえだろ!」

「おのれぇぇぇ
 カップルよ、滅びれ!!!」 カッ

(滅びよ、だろ!!!)

こうしてバレンタインデーを男同士で過ごすことになったモテないメンズ、
略してモテんズとなったケルくんたちは、
自らチョコレートを作り出すべく、立ち上がったのでした。

チョコ作り1.jpg


 ◆◆◆


「いいかケル坊!!
 チョコレートは、この《かかおぽっど》と呼ばれる、
 あまり市場には出回らない、かかおの実からできるらしい!!」

「あっ!! それなら、確かハタラク谷に、たくさん生えてるクマ!!」

(ハタラク谷すげえな!)

チョコ作り2.jpg

「採ってきたクマ〜!!」 バラバラ

「よ、よーし! 早速割ってみるぞ!」



 パカッ



「!?」

カカオの実を割ると、厚い皮の内側には
少しねっとりした白い果肉がたっぷり詰まっていました。

「すごいクマ〜!!」

チョコ作り3.jpg

「もしかして、これがチョコの味なのかクマ?」 パクッ

「ど、どんな味だ・・・?」 ドキドキ

チョコ作り4.jpg

「・・・!! これは、甘酸っぱくて美味しいクマ!
 マンゴスチンとかライチみたいな味がするクマ!!」

「むう、可食部は少ないが、確かに甘くて柔らかく美味い果実だな!
 知られていないのが不思議なくらいだ!」


「この実をどうやってチョコにするのかクマ?」

「えーとだな・・・ なになに?
 白い果肉ごと種を取り出し、バナナの葉に包んで1週間発酵させ、
 かかお豆と呼ばれる種だけの状態になった後、天日干し・・・」


「えっ! 1週間も・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」





「み、見ろケル坊!umezonのネット通販お急ぎ便で買ってきたぞ!
 これが、真のチョコレートの材料、《かかお豆》だああ!!」 ハァハァ

「わあ、アーモンドみたいクマ!!」

チョコ作り5.jpg

「まずは、カカオ豆の洗浄からだ!!
 水が濁らなくなるまで、何度も水を入れ替えながら洗って、水気を拭き取る!!」

「わかったクマ〜」 ジャバー

「うわあああああ!!排水溝に全部流す気か」

チョコ作り6.jpg

「次は、焙煎だな!フライパンに入れて弱火で、
 豆がパリッと割れるくらいになるまでじっくりと炒るぞ!」

「任せるクマ〜!」 ゴォォォ ゴリゴリ

「なんか平和じゃない音がしてるぞ!?」

チョコ作り7.jpg

「焙煎が済んだら、殻や胚芽を取り除くぞ!」

「アチチクマ!!」

チョコ作り8.jpg

「次は、粉砕だ!
 すり鉢で、豆を砕いていくらしい!」

チョコ作り9.jpg

「このくらいかクマ?」 ゴリリゴリリ

「これがチョコレートになるんだぜ?
 もっと細かく根気強く磨り潰すぞ!!」

チョコ作り10.jpg

「香ばしい匂いがしてるクマ〜」

「食べても、まだ甘くないぞ!」

チョコ作り11.jpg

「細かくなってくるまで、ひたすら磨り潰す作業だ!
 えーと、5、6時間はかかるらしい・・・」

「Zzz・・・」

チョコ作り12.jpg

「だんだんツヤが出てきたな!
 これは、種子に含まれる油分によるものだな」

「だんだん美味しそうになってきたクマ〜」

「粉糖、スキムミルク、ココアバターを加えてさらに混ぜるぞ!」

チョコ作り13.jpg

「お湯を使うのかクマ?」

「うむ、湯煎をしながらじっくりとなめらかに練り上げるそうだ」

チョコ作り14.jpg

「すごい! ツヤツヤになってきたクマ!!」

「実際のチョコレートは、5日ほど練りこむらしいが、
 手作りの場合は数時間でいいらしい」

チョコ作り15.jpg

「いい匂いクマ〜!」

「後は、好みの型に流し込んで冷やし固めれば、完成だな!!」

チョコ作り16.jpg


「・・・・のはず、なんだが・・・・・・・・・」

作業中の手元に、視線を戻すウメッピ。


「なんかヤバイものが生まれてるじゃねえか!!
 何だ、この緑色の物体は・・・」

「すごいクマ!! ネチョネチョしてるクマ!!」

「あの茶色の極みの原料から、
 どうやったらこんな色になるんだよ!!!」

チョコ作り17.jpg

「と、とりあえず、型に流してみるぞ・・・」

「楽しみクマ〜」 ネローン ネロロロ

(すげえ弾力だな!)


「チョコ(?)が固まるまで、飯でも食いに行くか!」

「やったクマ〜!!
僕、オムカレーパスタ肉丼ガチ盛りスペシャルが食べたいクマ!!」


ぴょんぴょんと大喜びで部屋から出ていったケルくんは、
同時に入れ替わるようにして、何者かが部屋に忍び込んだことに、気付くこともなく・・・




〜〜 数時間後 〜〜


「よ、よし・・・ 取り出すぞ!!」

冷蔵庫から取り出したチョコ型のシリコントレーを手に、思わず深呼吸するケルくんとウメッピ。




 コ ロ ッ ・・・・




「!!??!?」

チョコ作り18.jpg

「こ、これは・・・!?」

「すごいクマ! 完璧な出来上がりクマ〜!!!」

「あのス●イムチョコ(?)が、こんな上質なチョコレートに・・・」

「天才すぎるクマ〜!!!」


デロデロした緑色のス●イム状だったチョコは、
いつの間にか、美しいバラのチョコに変身していました。

おまけに、先ほどまで感じなかった、奥深く芳醇な香りまで纏っています。


「どれどれ・・・ 旨ァァアアアア!!!」

「旨ァァァアアアア!!!!」


チョコの、とろけるようなあまりの美味しさに、
ケルくんたちのほっぺたは、今にも落っこちてしまいそうです。

「これは、シーちゃんのチョコに匹敵する美味しさクマ〜!!」

「やはり、原材料から手作りすると違うな!!」

チョコ作り19.jpg


「僕、カリスマイケメンショコラティエとして、超有名人に
 なっちゃったらどうしようかクマ〜」

「罪なオレ様の、類まれなる才能が、またひとつ目覚めてしまったか・・・」

「モテんズになってよかった!!」

「よかった!!!」


天才ショコラティエとして、今後の身の振り方をどうするか
各々イメージを膨らませ始めたケルくんとウメッピは、

冷蔵庫のチョコが、実は、忙しい合間をぬって様子を見ていたシーちゃんが
見かねてすり替えた特製チョコだったとは、さっぱり知る由もなかったのでした。



《第39話へつづく!》



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  • 2015.02.06 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

◆◆◆ 2015年、今年もよろしくお願いします。 ◆◆◆

JUGEMテーマ:ものがたり


 メェー  メェー


青い空、白い雲、どこまでも広がる緑の牧場。

「今日もいい天気ね」

「そろそろお昼の時間かクマ」

「・・・・・・・・」


(な・・・・ なんだ、これは・・・ 
 一体、どういうことだ・・・???)

ウメッピは、先程からずっと自分の置かれた状況について、把握しようと
頭をフル回転させていました。


(今まで己のことをを梅の精霊だと思い、180年近く生きてきたが・・・
 オレの真の正体は、羊だったのか?)

肥満体なクマの一種だと思い込んでいた彼の友人は、
羊であることに、何の疑問も抱いていない様子。


(しかし・・・)

体をモコモコと包み込む、柔らかな羊毛。
くるりと巻いた丸い角。

(どんな姿でも様になってしまう、オレ様の罪は重いな・・・)


 カーン・・・ カーン・・・


「あっ! この合図は・・・」 

無題.jpg

鐘の音の合図で、ぞろぞろと羊舎に戻っていく羊たち。

「なんだ? 飯の合図か??」

羊として生きていくことを受け入れ始めたウメッピは、
羊毛に包まれたおなかが、空腹を主張しているのに気付きました。


(そういや羊って、何を食うんだ・・・?)

今後の食生活について一抹の不安を抱きながらも、
流れにのって羊舎の中に入ったウメッピを、待ち構えていたのは・・・

2015羊2.jpg


 ブイィィィィイイイン! ブィィィィイイイイン!


(!!!!!!!!!!!)

2015羊3.jpg


 メ、メェ・・・  メェ・・・


先に羊舎に入っていった羊たちは、すっかり丸裸にされ
ぶるぶる震えています。


(気高き侍であるオレ様が、衆目にあのような貧相な姿を晒し、
 辱めを受けるなど・・・ 言語道断だ!)

慌ててモコモコと羊舎の外に出ようとするウメッピ。

(はっ!!
 そ、そうだ・・・! ケル坊は・・・)



ジョリジョリッ ジョリッ
 

「クマ〜」

「ああっ!? ケル坊----------------!!!!」



毛刈り一筋50年のおじさんの、熟練のバリカン捌きで
あっという間に羊(?)毛を刈りとられ丸裸になったケルくんは・・・


「いやあ、身も心も、軽くなったクマ!!!」

バーン
2015羊4.jpg


「なんで横綱やねん!!!」 ガバッ


(ん!??!??)

視界に入ってきたのは、羊毛の舞う羊舎ではなく、
見慣れた好文亭の天井。


「あっ! 起きたクマ!!」

「うめぼしのせいで日が暮れちゃうわ!!
 早く着替えて、初詣に行くわよ!!」

2015羊.jpg

「ゆ、夢だったか・・・・・」 ホッ

「シーちゃんのおせち、待ちきれないクマ〜!!」


(夢でよかった・・・ だが、しかし・・・)

重箱から椎茸のお煮しめをつまもうとしたケルくんが、シーちゃんの裏拳で
障子ごと庭に吹っ飛んでいくのを眺めながら、

妙な夢を見たせいで、2015年の記念すべき第一声が
「なんで横綱やねん」になってしまった件について、なんだか微妙に落ち込んでしまうウメッピだったのでした。


 ◆◆◆


無題.jpg


新年 あけましておめでとうございます!!


2015年も、茨城県水戸市の人材派遣会社 株式会社シーケルと
ケルくん、シーちゃん、ウメッピたちを、よろしくお願いいたします!!

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  • 2015.01.09 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

◆◆◆ 2014年、大変お世話になりました ◆◆◆

JUGEMテーマ:ものがたり


「年末といえば・・・」


「「「 年越しそば!!! 」」」


今日は大晦日。
年末の大掃除のために偕楽園に集まっていたケルくんたちは、
作業が一段落して、もうおなかがペコペコです。


「ソバ ト イエバ・・・
 リュウジンキョウ ノ ヒタチアキソバ!!」

年越し蕎麦1.jpg

「えーっ! 違うよ!
 茨城で蕎麦といえば、笠間のそばいなりだよ!!」

年越し蕎麦2.jpg

「リュウジンキョウ ノ ソババタケ
 トテモ キレイ!!」

年越し蕎麦3.jpg

「笠間の蕎麦畑だって、広くて気持ちいいよっ!!」

年越し蕎麦4.jpg

「ヒタチオオタ ノ ソバ ガ イチバン!!」

「笠間の蕎麦に決まってるよっ!!」


地元愛をかけて、お互いに一歩も譲らない竜神さまとイナリくんの間を押し分けて、顔を出したのはシーちゃんです。

「さあさあ、ケンカしないで、
 みんなで美味しいお蕎麦を打ちましょう!!」

年越し蕎麦5.jpg

そばのこね鉢に、たっぷりと入れられたそば粉と中力粉。
これに少しずつ、水を加えて混ぜていくのです。

「わあ、だんだんポソポソしてきたクマ!
 楽しいクマ〜!!」

「両手を重ねて体重をかけて、ゆっくりと押し出すように練るのがポイントよ! 練りすぎると、美味しくなくなってしまうから、気をつけて!!」

年越し蕎麦6.jpg

畳んだ生地をのし棒で伸ばすと、
駒板の縦の板に沿って、まっすぐ包丁をおろしていくシーちゃん。

「おお! これは、均等で美しい蕎麦だ!!」

年越し蕎麦7.jpg

みんなで混ぜた蕎麦は、あっという間に麺状に!!

「やったクマ〜!!!」

年越し蕎麦8.jpg

シーちゃんが手早く揚げた海老の天ぷらと、たっぷりのネギ、
さやえんどう、かまぼこを載せて、アツアツのそばつゆをかけると・・・
ハタラク谷特製の、年越しそばの完成です!!

「オイシソウ!!」

「もうおなかぺこぺこクマ!!」


「「「 いっただっきまーす!!! 」」」


「これは旨い!!」 ズーッ

「あったまるクマ〜」 ズズーッ



「ヒタチオオタ ノ ソバ モ」

「笠間のお蕎麦も、美味しいけど・・・」


「やっぱり、
 みんなで作ったお蕎麦が、1番美味しいや!!」

年越し蕎麦9.jpg

「シーちゃん、おかわり!!」 ズーッ

「はいはい」

「紅白はどうなったんだ!?」 ポチッ

「ちわーっす!! 『モーモー骨太』っす!!
 ご注文のフルーツモーモー6つ、720円で夜露四苦ゥ!」 パラリラパラリラ!

「おぉ、これじゃこれじゃ!」

「フルーツ牛乳だあああ!!」

「オレ モ オカワリ!!」 ズズッ

「はいはい」


舌鼓を打ちながら、そばをすするケルくんたちの耳に
かすかに聞こえてきたのは、除夜の鐘の音。

2014年の出来事を語り合いながら、
こうして、しんしんと大晦日の夜は更けていくのでした。



今年も1年間、大変お世話になりました!!


バナークリックや閲覧で応援してくださる皆様のおかげで、
無事2014年の連載も終えることができました。

ケルくんたちは、ハタラク谷の危機を無事救うことができるのか・・・
打ち切りにならずに、完走することができるのか・・・
また来年も、応援よろしくお願いします!


株式会社 シーケルは、水戸市に本社を置き
茨城県を中心にお仕事を紹介している人材派遣会社です。

お仕事を探されている方は、是非
画面右上のバナーから 『jobget』 へアクセス!!


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  • 2014.12.26 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第37話》

JUGEMテーマ:ものがたり


《 前回のあらすじ 》

12月に入り、次第にクリスマスムードの高まってきたハタラク谷。
ツリーを探して雑貨店にやってきたシーちゃんの前に現れたのは、パリの出張から戻ってきたエリート御曹司リートくん! ひょんなことから、ケルくんも巻き込んで開催されたツリーコンテストで、ケルくんは3対1の大ピンチ! なのに、簡素なケルくんのツリーを見たシーちゃんの瞳から、涙が・・・!?



その素朴なツリーを見た途端、
シーちゃんの頭の中に、幼い頃の出来事が鮮明に蘇ってきました。

(このツリー・・・ 私、覚えているわ・・・・・)

あれは、もうずっとずっと昔の、クリスマスの出来事だったのです。

ツリー後編1.jpg


〜〜 ハタラク谷 〜〜


「困ったな・・・
 今年こそは、LovelyなChristmas treeを、My pretty angelに
 プレゼントすると約束していたのに、どこにも置いてないなんて・・・」

ハタラク谷の森の中を、1匹のハタラクマが
荷物を抱えて、ザクザクと歩いていました。

白衣を着たハタラクマは、立ち止まると、大きなため息をつきました。
思い浮かべるのは、彼の小さな娘のことです。

クリスマスに何が欲しいか訊いたとき、彼の愛娘は、くりくりとしたキュートな瞳で彼を見つめながら、可愛いツリーが欲しい、と答えたのです。

今日はクリスマス。
忙しくもう何ヶ月も家に帰れていない彼は、特別に休暇を取って谷に帰ってきたのですが、どこに行っても、肝心のツリーは売り切ればかり。

ツリーを持ち帰れずに帰宅したときの、悲しそうな顔を思い浮かべてしまい
彼はため息をつくと、もう一度他の店もあたってみようと踵を返しました。


(・・・おや? あれは、小さなtreeじゃないか?)

森の切り株の上で、ハタラクマの子供が
その場で調達したような、小さなミモーの木と、クリマツボーの実で
小さなツリーを作っているのを見つけて、彼は思わず駆け寄りました。

ハタラクマは非常に働き者の種族なので、
幼い頃から物売りをしたり、商売の基礎を学び始めることは珍しくありません。彼の娘も、最近株の取引を覚え、資産運用に興味が出てきた年頃なのです。


「可愛らしいChristmas treeだね!
 少年、そのtreeを是非買い取らせてくれないか!」

まだ紋章の赤いハタラクマの子供は、ツリーのてっぺんに
クリマツボーの実を飾り終えて、満足気に振り向きました。

「これは、売り物じゃないクマ!
 おじさんは、有り余るお金に物を言わせて、もっとちゃんとしたお店で買うべきだと思うクマ!」

「君、なかなかrealistな子供だね・・・・・・・・・」


しかし、彼も引き下がるわけにはいきません。

「実は・・・ 私には、君と同じくらいの年頃のdaughterがいるんだが、
 何軒寄ってみても、treeだけがsold outでね・・・
 今夜は大事なChristmasだというのに・・・」

ツリー後編2.jpg

項垂れた拍子に、ガサリと音をたてる荷物。

「!!! その包み紙は!!???」


彼の持っていた荷物の中に、谷中で大流行していて非常に入手困難な
『クマジェンヌおばさんのクッキー』の包みを見つけた少年は、
途端に目を輝かせました。

「ん? これが欲しいのかい?
 じゃあ、fairに物々交換といこうか! それならいいかな?」

ツリー後編3.jpg

クマジェンヌおばさんのクッキーの包みひとつと、
小さなクリマツボーのツリーひとつを交換したハタラクマの父親は、足早に
娘の待つ家へと向かいました。

「パパ、おかえりなさい!」

玄関を開けた娘は、小脇に
少し擦り傷のあるターヘル・アナトミアを抱えています。

「おお、今日は医学の勉強か! 偉いぞ!!
 パパみたいな、お医者さんになるつもりかな?」

医者であるハタラクマの幼い娘、
それが、シーちゃんだったのでした。


小さなクリマツボーのツリーを見せると、シーちゃんは大喜び!!

「約束、覚えていてくれたのね!!
 嬉しいわ、パパ!!」


賢いシーちゃんは、パパが何日も寝ていないことや、
彼が派遣されている地域の悲惨さ、その業務の過酷さについて、きちんと理解していました。

こうしてクリスマスに帰ってくるために、彼がどれだけの無理をして身を削ってきたのかも、シーちゃんには、なんとなくわかっていたのです。


それ以来シーちゃんは、その簡素なクリスマスツリーを、宝物のように
毎年大事に飾っていたのでした。

パパがいなくなってしまってからも、

一人で迎えたクリスマスにも、

資格の勉強や弟の看病で、くたくただったあのクリスマスにも、欠かさず。

ツリー後編4.jpg


(あのツリーは、古臭いからと、
 豪華なツリーと交換され、いつしか捨てられてしまったけれど・・・)

お父さんとの思い出とともにツリーを大事にしていたシーちゃんは、
当時、捨てられてしまったツリーを探して、大泣きしたことまで思い出して、口元を緩めました。


(ちょっと変わった器用な少年が作ったんだと聞かされていたけれど、
 あれは、ケルくんのツリーだったのね!)



シーちゃんの揚げた旗の色は、赤。


「長老の1票、シーちゃんによる3人分の票が入り・・・・・
 4対3で、なんと、ケルくんの逆転勝利です!!」


 ワァァァァァ


 ヒューヒュー


判定が下った瞬間、割れんばかりの歓声に包まれるステージ。

納得できない表情でブーイングをしようとした観客たちが見たのは、
小さなツリーを手にしたシーちゃんの、それはそれは幸せそうな笑顔だったのでした。



「こ、このボクが、ケルみたいな
 ハタラクマの風上にも置けない、ちんちくりんに敗北するだなんて・・・」

「おそらくお主は、シーの外見や、華々しいスキルの数々、
 表に見える眩しい面しか、見ようとしてこなかったのじゃな」

「そ、そんな・・・・・・」

長老の言葉に、打ちひしがれるリートくん。

ツリー後編5.jpg


「さあ、いよいよ、ライトアップの時間だ!!!」


「3・・・ 2・・・ 1・・・

 メリークリスマス!!!!」


合図とともに電飾を点灯したハタラク谷は、
暖かいオレンジ色の光に包まれて、まるで夢の国のようです。


「シーちゃん、メリークリスマスクマ!!」

「ケルくんも、メリークリスマス!」


(今こそ、チャンス・・・!!!)


ケルくんは、さっきからずっと
ごしごしと体毛に擦りつけて、摩擦で温めていた手を差し出すと・・・

「シーちゃん、寒いから手を繋・・・


「おいケル坊!!!!! 置いてくんじゃねえ!!
 オレにも、くりすますとやらを、満喫する権利があるだろ!!!」


 バムッ!!

「ぶるう!?!??!???」


パタパタと勢いよく飛んできたウメッピは、ケルくんの顔面に直撃!


「目がぁぁぁぁぁ!! 目がぁぁぁぁああ!!!」

色んな意味で涙を流して転がりながら、ムス化するケルくん。


「あら、うめぼし!
 クリスマスなんて、興味ないんじゃなかったの?」

「祭りは、皆でやった方が楽しいっす!」

「ウフフ、それもそうかもしれないわね!」

「目がぁぁぁぁああ」


こうして、ハタラク谷のクリスマスの夜は、
たくさんのクマたちの思いをのせて、しんしんと更けていったのでした。

ツリー後編6.jpg


(クリスマスツリー編 完)


《第38話へつづく!》



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  • 2014.12.19 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第36話》

JUGEMテーマ:ものがたり


《 前回のあらすじ 》

12月に入り、次第にクリスマスムードの高まってきたハタラク谷。
ツリーを探して雑貨店にやってきたシーちゃんの前に現れたのは、パリの出張から戻ってきたエリート御曹司リートくん! ひょんなことから、ケルくんも巻き込んで、急遽ツリーコンテストが開催されることに・・・



勝利を確信しているリートくんが、あちこちから呼び寄せたクマたちで、
森の広場は大賑わい!

ツリー中編1.jpg

そこは、仕事の好きなハタラクマたちのこと、
フリーマーケットや屋台にレストランまで出て、お祭り騒ぎです。

ツリー中編2.jpg


「いよいよ始まりましたツリーコンテスト!!
 審査するのは、こちらの5名・・・
 3名のハタラクマと、長老、そして主役のシーちゃん!」

司会業で生計を立てているハタラクマが、マイクを握って
ステージを元気に歩き回っています、

「2つのツリーから、谷のマドンナ シーちゃんに相応しいツリーを判定・・・
 シーちゃん本人の票には、なんと3名分の枠が与えられます!」

ツリー中編3.jpg


「まずは・・・
 ハイパーツ家の御曹司、リートくんのツリー!!!」

(フフフ、目障りなケルめ!
 この大衆の前で、己の醜態を晒すがいい!)

上空のヘリコプターが運んできた荷物から、覆っていた厚布が落とされ、
その中身が一気に露わに・・・


 バサッ・・・・


「ボクのツリーは、これだ!!」


 キラキラキラキラキラ

ツリー中編4.jpg

たくさんのヘリコプターが吊る超巨大暗幕により、
夜のように暗くなった会場で、光り輝くツリー!


「「おおおおお・・・・!!!」」


巨大なツリーのまばゆさに、思わずどよめく観客。

リートくんが指を鳴らすと、ツリーの色が一瞬でピンク色にチェンジ!!

ツリー中編5.jpg

「このツリーには、50万個もの電飾を取り付け、さらに煌びやかに、
 スワロフスキーの大粒ストーンをふんだんに使用しているのですよ!!」

ツリーのてっぺんに輝くのは、シーちゃんとお揃いの、リボンの形をした
それはそれは、大きなルビーとダイヤ!!

鑑定士のハタラクマは、慌ててそろばんを弾き、ツリー全体の額を計算、
そのあまりの金額に、白目を剥いて卒倒!!

ツリー中編6.jpg

「シーさんの輝きには、ほんの少し劣りますが・・・
 どうです? なかなか美しい出来でしょう」

(・・・決まったな)

不敵に笑うリートくんは、シーちゃんの顔を覗き込みました。


「そうね、確かに素敵だわ」

しかし、静かに微笑を浮かべるシーちゃんの表情からは、
歓喜も礼賛も憧憬も、リートくんが期待していたいずれの感情も、
読み取ることができません。

「!?」


ヘリコプターが暗幕を回収していくと、
会場は再び明るくなり、穏やかな木漏れ日が降り注ぎました。

「今度は・・・
 ハタラク谷の救世主、ケルくんのツリー!!」


「よいしょ・・・ 僕のツリーは、これクマ!」

トコトコとステージ中央に歩いてきたケルくんは、抱えていた麻布の袋から、
小さなツリーを取り出しました。

ツリー中編7.jpg

ケルくんが作ったのは、小さなモミの木のてっぺんに、
クリマツボーの実を飾っただけの、とても素朴なツリーでした。


「なんだ、あれは・・・」

「子供の工作じゃ、あるまいし・・・」

「あんなゴミを、ハイパース家の特注ツリーと比べるだなんて!」

「ケルのやつ、ヤケになったな」

審査員たちも、マドモアゼル・シーには相応しくないと、肩をすくめ、
一様に首を振っています。



「!!! その、ツリーは、まさか・・・ ああ・・・」


(あれ? シーさんの様子が・・・)

シーちゃんからの嘲笑の言葉を期待して見つめていたリートくんは、
その変化に気付いて、息をのみました。

リートくんのツリーを見ても、微笑を崩すことのなかったシーちゃんの頬を、
一粒の涙がこぼれ落ちたのです。

「・・・・・」



「それでは、どちらのツリーが相応しいか・・・
 審査員の方々、ジャッジをお願いします!!」



 サッ ササッ



審査員たちの持つ旗が一斉に掲げられ、どよめく観客たち。

3名の審査員は、リートくんの青い旗を掲げています。
ケルくんの赤い旗を掲げたのは・・・

ツリー中編8.jpg


「長老!?」


「あの人は、一体何を考えているんだ!?」

「シーちゃんに、失礼すぎるわよ!!」

「・・・これで、3対1だぞ!! シーちゃんの旗は・・・」


ざわめく広場中の視線が、
3名分の権利を持つシーちゃんの旗に集まりました。

その、旗の色は・・・



〈第37話へつづく!〉


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  • 2014.12.05 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第35話》

JUGEMテーマ:ものがたり


いよいよ12月に入り、ハタラク谷の家々にも
クリスマスの装飾が増えてきました。

毎年この時期のハタラク谷は、美しく飾りつけられたイルミネーションで、
とてもロマンティックな空間に変身するのです。

ツリー前編1.jpg

「そろそろ、私も飾り付けをしなくっちゃ」

シーちゃんも、素敵な飾りつけのために、
今日は街の雑貨屋さんに出かけることにしました。

ツリー前編2.jpg

「今年のツリーは、どれにしようかしら・・・」

シーちゃんがツリーを選んでいると・・・
お店のクリスマス・ミュージックを掻き消すほどの音をたてて、何かが近付いてきます。

ツリー前編3.jpg


 ババババババババ

 ババババババババ


「ヘリコプターかしら?」

お店の窓から外を伺うと、お店の前のスペースに1機のヘリコプターが着地するのが見えました。プロペラの風を受けて、木々が大きくしなっています。

サングラスを着けたSPを従えて、スライドした扉の奥から現れたのは・・・


「あれは・・・ リートくんだわ!」


パリへ出張に行っていた、谷でも評判のエリートイケメンクマ、
リートくんが、谷に帰ってきたのです。

その胸には、燦然と輝くシルバーの紋章。
シルバーの紋章は、一人前の優れたハタラクマである証なのです。

ヘリから降り立ったリートくんは、赤い石のついたループタイの位置を直し、
風で乱れた前髪を整えると、お店から出てきたシーちゃんに、爽やかな笑顔を向けました。

「やあ! ボンジュール、マドモアゼル・シー!
 ボクがいなくて、寂しかったかな?」

「いいえ、全く」

笑顔で斬り捨てるシーちゃん。


「見て! ハイパース家の、跡取り息子が帰ってきたよ!」

「あの身のこなし、実に優美だわ!」

「谷を救う者として選ばれるのは、絶対に、彼だと思っていたんだけどねえ」

「しかしまた、こんな、谷の中でも田舎の方に、
 何をしに来たのかな?」

リートくんとSPを目撃して、ざわめく谷の住人たち。


 ゴロゴロゴロゴロ


リートくんのお父さんである、ライ・ゴイエ・ハイパースは、
谷で知らぬ者はいないハイパー財閥の総領であり、
そのハイパース家の一人息子であるリート・ゴイエ・ハイパースは、
幼少時より英才教育を施された、ハタラクマの中でも超エリート中のエリートクマだったのです。


 ゴロゴロゴロゴロ


「ツリーですか、シーさん。
 ツリーなら、ボクの立ち上げた会社のツテで、素敵なお店がありますよ!
 そこで作らせましょう」

目を丸くするシーちゃんに、1本1,500円の赤薔薇『サムライ』を差し出すリートくん。

ツリー前編4.jpg


 ゴロゴロゴロゴロ


「・・・今度は、何の音かしら」

「何か、どんどん近付いてくるような・・・」


 ゴロゴロゴロゴロ


「あっ! 坂の上から、何か転がってくるぞ!」


「クマ〜〜〜!?!??!」


「この声は・・・」

「シーさん、危ない!!」


 バーン!! バリッ


坂のずっと上の方から転がってきた樽は、シーちゃんたちのいるお店の前の塀に、勢いよくぶつかって大破!

中から現れたのは、リンゴまみれの・・・

「ケ、ケルくん!?」

「う〜ん、目がまわったクマ〜」 メリッ メリッ

おなかが樽の枠にはまって抜けないケルくんは、にょきっと短い足を出すと
ふらふらと立ち上がり・・・

「あっ! シーちゃん!!
 お買い物かクマ?」


(なんだ、誰かと思えば、里の笑われ者、ケルか・・・
 今日も本当に、バカそうだな・・・)

「やあ、ケルくん!
 君は、とても体が丈夫だね」

「・・・・誰だったかクマ?」 ジー


「やだなあ、ボクだよ! リートだよ! ハハハ・・・」 イライラ

笑顔を貼り付けたまま、爽やかな対応に努め、握手をするリートくん。
あまり思い出していない様子のケルくん。

ツリー前編5.jpg


(全く面倒だ・・・
 この邪魔で愚鈍なケルを、シーさんの前から消すには・・・)

シーちゃんが正拳突きで、樽をケルくんごと塀に叩きつけ、破壊するのを眺めながら、腕を組んで思案するリートくん。


(そうだ! 谷の者を集め、美しいシーさんの前で、恥をかかせてやろう)

視界の端では、ケルくんが、塀に激突して前歯を折り、すきっ歯になりながらも、はまっていた樽から抜け出せたことに、大喜びしています。

(そうすれば、恥ずかしさのあまり
 もう二度と顔を見せられなくなるに違いない)


組んでいた腕を解くと、リートくんは、
シーちゃんにリンゴの汁を拭いてもらっていたケルくんに向かって、にこやかに話しかけました。

「ケルくん、マドモアゼル・シーは
 今年のための、素晴らしいツリーを探しているようだよ!」

「もうクリスマスなんだクマ〜」

「しかし、このお店には、彼女の気に入るツリーが置いてないそうだ!
 そこで、どうだろう? ボクたちで、素敵なツリーを用意するというのは?」

「むむっ! シーちゃんに、プレゼントするのかクマ?
 それは、とてもいいアイデアだクマ!」


「ちょっと待って!」

「決まりだね! シーさんの心を掴むツリーを、作った者が勝ちだ!!
 君、すぐにヘリを飛ばして、会場を確保したまえ!」

「はっ」

リートくんの後ろに控えていたSPたちが、携帯電話で慌しく連絡を取り始めました。


「あなた! 勝手に話を進めないで頂戴!」

「シーちゃんに、ツリーを作ってあげればいいんだクマ?
 楽しそうクマ〜」

「ちょっと、ケルくん!」

「彼もやる気みたいだし、すぐに始めようか!!」

(バカめ! ボクの財力と美的センスに、
 この、凡人を絵に描いたような貧しいグータラクマが適うものか!)

ツリー前編6.jpg

こうして、爽やかな笑顔の下で、ついに戦いの始まりを告げるゴングが、
鳴り響こうとしていたのでした。


《第36話へつづく!》


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  • 2014.11.21 Friday
  • 08:00