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ゆるくまにあ!

【ゆるくまにあ! 《第34話》】

JUGEMテーマ:ものがたり


前回のあらすじ》

笠間稲荷神社のキツネ兄弟から、栗拾いに誘われたケルくんとウメッピ。
兄弟が懸命に作った美味しい栗を、シーちゃんにお裾分けしようと出かけたケルくんたちは、ひょんなことからシーちゃんの家のお留守番をすることに。
シーちゃんが、紙芝居に出かけると聞いて、ウメッピが想像する日本昔話は、なんだか変な方向へ・・・



《「おのれ、私の研究成果を奪い、あまつさえ、このような暴挙まで・・・
 絶対に許さないわ!》

《柿を片手でいとも容易く握りつぶしたシーちゃんは、
早速スマートフォンを取り出すと、LIMEの画面を開き、何かを入力し始めました。 》

(携帯電話が普及してる時代設定なの!?)

サルカニ6.jpg


〜〜 サル兵衛の家 〜〜

《「いやあ、さすがに腹いっぱいだべ!」》

《数時間後、サル兵衛は、柿の食べすぎでぱんぱんに膨らんだおなかで
 重そうにぶんぶんと自宅に帰ってきました。》

《「デスプリン様には、あれだけの柿を献上したんだし、
 不景気とはいえ、今期こそは、ボーナスに期待できそうだべ!」》

(なんだか世知辛い話に・・・)


《「それにしても、
 なんだか今日は、やけに冷えるべ・・・」》

《サル兵衛は、何やら肌を刺すような、
 ピリピリと張り詰めた冷気のようなものを感じて、身震いしました。》

《「うぅ・・・
 ひ、火でも焚いて、温まるとすべえ!」》


 カチカチ・・・ ボッ


《サル兵衛が、囲炉裏に火をくべた、そのときです。》

《「呼ばれて飛び出て、じゃじゃじゃ、
 ど--------------------ん!!!!!」》

(そこは、《じゃーん》だろ!)

ドーン
サルカニ7.jpg

 バッ

《「あっつ!?!!??」》

《栗坊主が飛び出した勢いで、全身に火の粉がかかり、
 慌てて水がめに駆け寄り、蓋を開けるサル兵衛》

(よくやった! イナリの坊主!)



《柄杓で水を浴びようとしたサル兵衛の前に、今度は、
 凛々しくて最高に勇ましい影が立ちふさがります。》

《「悪党、成敗!!!」》

《小さな刀を抜き、チクチクと攻撃を繰り出す蜂蜜梅之進。》

(おお・・・! このシーンは、格好いいな!!)

サルカニ8.jpg


 チク! チク! チクッ!


《「いた・・・くないけど、誰だべ!?!!??」》

《痛みよりも、驚きで後ずさったサル兵衛は、何かを踏みつけ、
 滑って勢いよく転倒してしまいました。》


 ドゥルーン!


《「ギャッ!!??」》

《そこには、眩い後光を放つ、ウンモの精が立っていたのです。》

サルカニ9.jpg

《「ほっほっほ、慌てんぼうじゃのう」》

(糞ジジイめ・・・ 一文字変えてやったことに感謝しつつ、
 早く牛乳屋のツケ払ってけよ!)


《「な、なんだこいつら・・・!!」》

《サル兵衛は、得体の知れない訪問者達による、
 展開の読めない恐怖におそわれ、すっかり戦意喪失です。》

(失礼な! オレの登場シーンは格好よかっただろ!)


《「う、うぅ・・・ ここは、一旦退散だべ!》

《慌てて、家の外に飛び出したサル兵衛の上から・・・》

ゴロゴロゴロ・・・
サルカニ10.jpg


《「や、やめ・・・!」》


 ドシ----------------------------------------------ン!!!!


《「オレモ カキ タベタイ!」》

(もはや誰だよ!)

サルカニ11.jpg

《復讐を誓ったシーちゃんは、LIMEを使って 下僕たち 仲間たちを呼び集めて、
 栗・蜂・糞・臼それぞれに、力を貸してもらったのでした。》


《「つ、つぶれるべ・・・!!!》

《大臼さまの重みで、潰されそうになっていたサル兵衛は、
 先ほども感じた冷気と、何やら恐ろしい音が、こちらに近付いてくるのに気付きました。》


 ジャキ・・・ ジャキ・・・


《「はっ!!!!!」》

(はっ!!!!!)


《現れたのは、鋭利なハサミを手にしたシーかに!》

《サル兵衛が感じていた冷気の正体は、
 怒り狂うシーかにから溢れ出る、殺気だったのです。》


《「さて・・・・・・・・
 青い柿をぶつけたのはこの手で、私の柿を食べたのは、この口かしら?」》

《大きな刈込鋏を光らせながら、
 閻魔大王すら震え上がりそうな形相で、一歩一歩近付いてくるシーかに!》


《このハサミ、昨日手に入れたんだけれど、さぞやよく切れるんでしょうね・・・ 一体どうやって、調理してやろうかしらね・・・・・・・》 

ゴゴゴゴゴゴ
サルカニ12.jpg


 ピー!! ピー!!

「ウアアアァ------------------!!!!」

無題30.jpg

突然の不思議な音に、思わず飛び上がったウメッピでしたが、
気付けば、辺りにはご飯の炊けるいい匂いが漂い、隣には、のんきに居眠りしているケルくんの姿が。


(オ、オレとしたことが、なんと恐ろしい妄想を
 栗拾い・・・じゃなかった、繰り広げてしまったことか)



 ガチャガチャ!


「はっ!!」

「むにゃ! シーちゃんクマ!!!」

そのとき、玄関の鍵を開ける音がして、
ケルくんは、目がうまく開かないまま飛び起きました。


「シーちゃん、おかえりクマ!!」

「ただいま帰ったわよ!
 あらケルくん、寝てたわね! ひどい寝癖よ!!」


紙芝居の読み聞かせから帰ってきたシーちゃんは、
手を洗うと炊飯器を覗き込みました。

「あっ! 炊けたわね、栗ご飯!!」

「へ・・・・・?」

「何ようめぼし! 私の顔に、何か付いてる?」

「な、なんでもないっす!!」

「変なひとね・・・
 さあ、ごはんにしましょう!」

無題31.jpg


シーちゃんの、栗のお礼とは、
その栗を、みんなで美味しく食べること。

不思議な音は、出かける前にセットしておいた炊飯器が
炊き上がりを告げる音だったのです。

「この栗って、僕たちが拾ってきた栗なのかクマ!?」

「早技すぎる・・・」


刈込鋏の恐怖で、ガチガチに固まっていたウメッピも、
美味しそうなご馳走を前にすると、すっかり緊張もほぐれてきた様子です。

「うーん、美味しいクマ〜」

「オレの栗の方が、でかいぞ!!」

「まだまだあるから、たくさん食べてちょうだい!」

3匹は仲良く、旬の栗ご飯を平らげ、
秋の恵みを堪能したのでした。

無題32.jpg


「ふう、食った食った!」

食べ終わった茶碗を抱えて、ぱたぱたと台所へ飛んできたウメッピ。

流しに茶碗を置くと、洗い場の影に何か棒のようなものが
はみ出しているのが見えました。

「なんだ・・・?」


嫌な予感を感じつつも、羽根を伸ばしてそれに触れると・・・


 ゴトッ・・・・・・


(こ、これは・・・ 刈込・・・・)


「見たわね」

振り返ると、扉から半分だけ覗いた、シーちゃんの顔が・・・




 ピー!! ピー!!

「ウアアアァ---------------------------------!?!!?!??」

(なんだ!? 夢か!?)

無題30.jpg

その後、帰ってきたシーちゃんが見たのは、
すごい寝癖のケルくんと、つねりすぎて真っ赤になったほっぺたをおさえて
涙目になったウメッピの姿だったのでした。


(紙芝居編 完)


《第35話へつづく!》

 
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  • 2014.11.07 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第33話》

JUGEMテーマ:ものがたり


前回のあらすじ》

笠間稲荷神社のキツネ兄弟から、栗拾いに誘われたケルくんとウメッピ。
兄弟が懸命に作った美味しい栗を、シーちゃんにお裾分けしようと出かけたケルくんたちは、ひょんなことからシーちゃんの家のお留守番をすることに。
シーちゃんが、紙芝居の読み聞かせに出かけると聞いたウメッピは・・・



「こんな紙芝居じゃ、子どもに見せられねえ!
 次だ、次!!!」

大きな桃を軽々と担ぎ上げ、鬼よりはるかに強そうなハイパー婆さんの
イメージを振り払うと、ウメッピは、今度は『さるかに合戦』の話を思い出してみることにしました。

(うーむ、確か・・・
 かにが握り飯を拾うところから、始まるんだよな・・・?)

紙芝居8.jpg


《ある日、天気のいい山道を歩いていたケルかには、
 実に美味しそうなおにぎりが、道端に転がっているのを見つけました。》

《「こ、これは・・・
 なんて美味しそうなおにぎりかクマ!?」》

(カニが、クマって言っちゃダメだろ!!)


《おにぎりからはホコホコと湯気がたち、漆黒の着物の隙間からのぞく
 炊き立てのお米は、ツヤツヤふっくらと輝いています。》

《新米なのです。》

(そこは、重要なところなのかよ!?)

サルカニ1.jpg

《ケルかにが、道端の新米おにぎりを手に取ると同時に、
 後ろから呼びかける声が。》

《「もしもしお前さん!
 是非そのおにぎりと、この柿の種を交換すべえ!」》

(そうそう、ここで出てくるのが・・・)


《ぶんぶんと飛んできたサル兵衛は、おにぎりを持ったケルかにに、
抱えてきた柿の種を見せました。》

(明らかに、サルじゃねえだろ!!!)


《「えぇっ!! それじゃ、おなかが膨れないクマ!
 僕は、おにぎりの方がいいクマ!!」》

《ケルかには、手のひらに乗った
 車エビの特上天むすと、極上イクラこぼしのおむすびを見つめました。》

(高級すぎだろ!!)


《「果たして、本当にそうかな・・・??」
 サル兵衛は、不敵な笑みを浮かべました。》

(サルのキャラどうなってんだよ)

サルカニ2.jpg



《家に帰ったケルくんは、サル兵衛の言葉を思い出して、わくわくしながら
 庭に柿の種を埋めました。》

《「確かに、食べてしまったら終わりのおにぎりより、
おなかいっぱい美味しい柿の実を食べた方が、とってもお得だクマ〜」》

(あぁ、特上天むすと、イクラこぼしが・・・・・・)

サルカニ3.jpg

《翌日、少し朝寝坊したケルかにが『ヒルナンデス!』を観るために
 目をこすりつつ寝室から出てみると・・・》

(ヒルナンデスやってるのかよ!)


《種を埋めた場所には、立派な柿の木がそびえ、
 その枝には、たわわに実がなっています。》

(たわわすぎじゃね!?)

サルカニ4.jpg

《「美味しそうクマ! 早速食べたいクマ!!」》


 ピョン!  ピョン!


《「うっ・・・ でも、
 微妙に届かないクマ・・・」》

《ケルかには、ぴょんぴょんとジャンプしますが、
柿がなっている枝には、届きません。》

(そうそう、そこでやってくるのが・・・・・)


《「一体、何をしているんだべ? ・・・あっ!!??」》

《驚いたサル兵衛でしたが、
 見れば、実った柿はどれもツヤツヤとしてはちきれんばかり・・・ 
 本当に美味しそうな柿です。》

《「ははあ、届かないんなら、その柿の実
 代わりに取ってやってもいいべ!」》

《サル兵衛は、ぶんぶんと飛び上がると、早速木の枝にとまり
 柿をもぎって食べ始めました。》

(サルっていう設定は、どこいったんだよ)

サルカニ5.jpg

《「うーん、これはとんでもなく美味しい柿だべ!
 これと、これも、あとそれも、デスプリン様に献上するべ!!」》

《実っていた柿は、どんどんもぎられ食べられ、
 庭は、あっという間に柿の種だらけに・・・》


《「ひどいクマ! 僕の分も、取ってほしいクマ!!」
 痺れを切らしたケルかには、口を尖らせました。》

《「うるさいやつだべ! これでもくらうベ!!!!》


 ゴッツン!


《「いたいクマ〜」》

《渋くてかたい青柿をぶつけられ、
 ケルかには、目の周りに青あざをつくって気絶してしまいました。》

(なんだか、見慣れた光景だな・・・)


《そこへ現れたのは、幼馴染のシーかにです。 》

《実は、たった1日でこれほどの柿の実がなったのは・・・ 
 栽培学を研究し、日本農業検定、家庭菜園検定、フルーツアドバイザーや野菜栽培士の資格を持つ、シーかにの仕業だったのです。》


《「おのれ、私の研究成果を奪い、あまつさえ、このような暴挙まで・・・
 絶対に許さないわ!!》

《警視庁化学警察研究所(通称化警研)に所属後、民間鑑定機関である法化学鑑定研究所において、DNA鑑定に用いられる新型のフラグメントアナライザーをも開発しているシーかには、犯人が吐き捨てたと思われる柿の種を分析・・・ DNA鑑定の結果から、犯人がサル兵衛だと特定したのです。》

(もう、何でもありだな・・・)


《ちなみに、『科捜研』は、各都道府県警察本部刑事部の付置機関であり、
 職員は警察ではなく「技術職員(地方公務員)」である。

 『化警研』は、官公庁のひとつで警察庁の附属機関たる国立研究所のことで、
 職員は国家公務員で構成される、超超エリートの集まりなのである。

 上記2つの職員は公務員だが、
 『鑑識』に属する職員のみは、警察官なのである。》

(こんな雑学まで・・・)


《怒りに震えるシーかには、柿を片手で握りつぶすと、
 サル兵衛への復讐を心に誓ったのでした。》

(こ、こいつは、ヤバくなってきたぞ・・・!)

サルカニ6.jpg

シーかにの心に、静かに燃え始めた復讐の炎!

ウメッピの脳内紙芝居は、どこへ向かっていくのか!?


《第34話へつづく!》


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  • 2014.10.24 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第32話》

JUGEMテーマ:ものがたり


前回のあらすじ》

笠間稲荷神社のキツネ兄弟から、栗拾いに誘われたケルくんとウメッピ。
イナリくんとキツネの兄者が懸命に作った、無農薬の美味しい栗をたくさん拾って大満足! 大量の栗を見たウメッピが、シーちゃんにお裾分けしてあげることを提案して・・・



 ピンポーン


「はーい!!」 ガチャッ


玄関を開けたシーちゃんは、
満開に咲いたコスモスの花壇のお手入れの真っ最中だったようです。


「あら、ケルくんに、うめぼしじゃないの!」

「シーちゃん! 今日は笠間でたくさん栗を拾ったから、
シーちゃんにプレゼントしに来たんだクマ!!」

「そうなんす!」


「まあ!! これは、美味しそうだわ!!」

カゴいっぱいの栗を受け取ると、シーちゃんは鼻歌を歌いながらキッチンへ。

紙芝居1.jpg


 ジャー  ジャー


「お裾分け、どうもありがとう!
でも、ごめんなさいね・・・ 私、今日はもうすぐ紙芝居の読み聞かせの会に行かなくちゃいけないのよ」

キッチンの方から、水音にかき消されることのない綺麗な発声で
シーちゃんの声が聞こえてきます。



「・・・ウメさん、《カミシ倍》って、一体何クマ?」

「紙芝居というのはだな、物語を何枚かの絵にしたためて
それを観客に見せながら、演じ手が物語を語って進めるというものだ!」

「面白そうクマ〜」

紙芝居2.jpg

慌しくキッチンから出てきたシーちゃんは、エプロンを外しながらリビングを通過。

「ケルくんたち、よかったらだけど・・・
終わるまでここで待っていてくれないかしら? お礼もしたいし」

今度はクローゼットを開け閉めする音に混じって、声が聞こえてきました。


「えっ! シーちゃんのお部屋に、いてもいいのかクマ!?」

「・・・変なことをしたら、殴り倒すわよ!!!」


 ◆◆◆


「じゃあ、お留守番頼むわね!
全く頼りになりそうもないけど!!!」

着替えたシーちゃんは、大きな紙芝居セットを抱えると、
谷の図書館へと出かけていきました。


シーちゃんの足音が遠ざかっていくのを確認して、
ホッと背筋の緊張をとくウメッピ。

「紙芝居か・・・ やっぱり王道は、日本昔話だろ!!
『桃太郎』とか、最高だよな!!! ”勧善懲悪”ってな!!!」

「シーちゃんの紙芝居、見てみたいクマ〜」


(待てよ?
シー姐さんの、紙芝居・・・・・!?) ハッ

紙芝居3.jpg

《「今日もいい天気じゃのう」》

《ある日、川でおばあさんが、洗濯をしていると・・・》

紙芝居4.jpg

《それはそれは大きな桃が、どんぶらこ〜 どんぶらこ〜》

《「まあ! なんて美味しそうな桃なんじゃろう!!」》

《おばあさんは、瞬時に高く跳躍すると、木々にぶらさがる蔦を伝って
下流に先回りすることに成功しました。》

(おばあさん!!?!?!)

紙芝居5.jpg

《「愚かな桃め!!
この私に見つかったことを、後悔するがいいわ!!!」》

《おばあさんは、岩から岩へと飛び移り、愛用しているフック・ガンを構えると、ターゲットに狙いを定めました。》

《青春時代、グリーンベレーの特別プロジェクトチームで活躍していた
おばあさんの血が、滾り始めたのです。》

(ばあさんヤベー!!!!)

紙芝居9.jpg

《「くらえー!!!」 バシュッ》

《おばあさんのフック・ガンから勢いよく放たれた鉤爪は、
流れていく桃に見事命中し、深く刺さりました。》

《「ふんっ!!!」》

《おばあさんが、力いっぱいワイヤーをたぐりよせると
大きな桃は川面から離れて、ぽーんと飛んできました。》

《大漁です。》

(どんなサバイバルばあさんだよ!!!!)

紙芝居6.jpg

《大きな桃を抱えて、ほくほくと家に帰ったおばあさんは、
屋根裏から一振りの刀を取り出してきました。》

《「手に馴染むこの感触・・・
昔の私が目を覚ますようじゃ!」 コォォォ》

《居合道において最高位である”範士”の称号を取得していたおばあさんは、
冷たく光る刀身と、それ以上に爛々と輝く双眸を》

(も、桃--------------------!!!)

紙芝居7.jpg

「や、やめだやめだ!!
こんな紙芝居、子どもに見せられるかー!!!」

(この先、鬼が出てくることを考えると、
どうみても嫌な予感しかしないぞ・・・)

強烈なハイパー婆さんの登場する桃太郎を、
頭から消し去ろうとするウメッピ。


「そうだな・・・
『さるかに合戦』なら、鬼も出てこないし、安心だろう!!」

紙芝居8.jpg

《昔々、あるところに・・・》

気を取り直したウメッピは、
今度は『さるかに合戦』の話を思い浮かべてみることにしました。



《第33話へつづく!》


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  • 2014.10.10 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第31話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「じゃあ、そろそろ出発するか!!」

「ドキドキするクマ〜」

笠間稲荷神社に来ていたケルくんとウメッピ。
今日は、笠間の稲荷兄弟から、栽培している栗をみんなで拾おうと誘われて
はるばるやってきたのです。


「それにしても、栗の栽培までやっていたとはな・・・」

「茨城県は、明治30年頃から栗の栽培を開始して
 栽培面積、生産量ともに、栗の生産地として全国第一位だからな」

「一位なだけじゃなくて、実が大きくって美味しいから
 茨城の栗は、全国的に有名なお菓子屋さんとかに、よく使われているんだよ!」

「中でも、笠間の栗っていうのは、有名でな・・・
 10月には『笠間新栗まつり』も開催されるしな」

「栗まんじゅう、モンブラン、栗のパウンドケーキ、栗トリュフ、栗ソフトクリーム、マロンパフェ、栗プリン、栗ミルクジャム、栗甘納豆、栗タルト・・・

 お菓子だけじゃなくて、栗おこわ稲荷、栗釜飯、栗スープ、栗のカレーシチュー、栗会席にフレンチの栗フルコースまで、笠間ではあちこちのお店で栗を使った料理を食べられるんだよ!!」

「知らなかったクマ〜」

栗拾い1.jpg

「モンブラン・・・栗ご飯・・・栗ようかんに、栗きんとん・・・!!
 栗の料理って、みんな美味しいクマ〜」

「それだけじゃねえ!
 カリウムはリンゴの4倍、ビタミンCは温州みかんと同じくれえあるしよ、
 食物繊維だってサツマイモより多く含まれてんだ」

「兄者、昨日の夜必死に勉強してたの、
 役に立って、よかったね!!」

「・・・・・何のことだかわからねえな!!!」

栗拾い2.jpg


 ガサ   ガサ  


「この辺だな・・・ 
 ああ、いい具合に実ってるみてえだな」

栗拾いポイントに着いたケルくんたちは、
辺りの木々を見渡しました。


「おおお!!!」

「栗がなってるクマ〜!!!!」

イガの間からこぼれ出さんばかりに、たわわに実った大きな栗に
ケルくんたちのテンションもMAXです。

栗拾い3.jpg

地面にも、足の踏み場がないくらい、たくさんのイガが転がっています。

「これだけ落ちていると、苦労して大きな籠を背負ってきた甲斐も
 あるというもんだぜ!!」

「ウメさん、出発からずっと
 籠ごと僕の頭の上にいt・・・・ 目がぁぁぁ! 目がぁぁぁぁぁ!!」

不満気に口をとがらせたケルくんに、光速で目潰しを食らわせると
パタパタと地面に降り立つウメッピ。

栗拾い4.jpg

「こうやって、トングで掴んで集めて
 足を上手く使ってイガを剥いて、中身の栗を出すんだ、いいか?」

まず、キツネの兄者が栗を拾ってお手本を見せます。

栗拾い5.jpg

ケルくんたちは、鋭いイガにおっかなびっくり
そっとイガを踏みつけてみると、ポロン、と中身が転がり落ちました。

「取れた!!!」

「すげえええ!!!」


「皮に張りと光沢があって、ずっしり重てえやつが、旨い栗だから覚えとけよ」


 ザクッ   ザクッ   ポロン!


「どんどん採れるクマ〜!!」

「オレの栗が、1番旨そうだぜ!!」

コツを掴んできたケルくんたちは、次から次へと栗を拾っては
イガを足で踏み、中の栗をカゴへポーイ!!


「イガが、いたいクマ〜」

「ケル坊、イナリの坊主!!
 火ばさみ暦ウン百年、毎日五右衛門風呂を焚いて鍛えたこのオレの、
 鮮やかな手付きを見ろ!!!」


 ワー ワー


「兄者! 今年の栗拾いは、すっごく賑やかで楽しいね!!」

「そうかイナリ、よかったな」

嬉しそうなイナリくんを見て、キツネの兄者も
胸がポカポカして、なんだかいい気持ちになりました。

栗拾い6.jpg


「ん? この栗は、一体どうしたのかクマ??」

カゴを地面に降ろして一休みのケルくん。

何やら、所々が黒ずんだ栗が、まとめてこそっと置いてあるのを見つけて、
思わず首を傾げました。

不思議な色をしていますが、ツヤツヤで大きく、丸々として
とっても美味しそうな栗です。

栗拾い7.jpg

「こんなに美味しそうな栗なのに、どうしてここに置いておくのかクマ?
 みんな、持ち帰らないのかクマ??」

しめしめと手にとったケルくんが、何気なく栗を
くるっと裏返してみると・・・・




「バーブゥー」

「!!!??!?!???」

栗拾い8.jpg

「どうしたケル坊!?」

しりもちをついたケルくんに駆け寄るウメッピ。


「あぁ、そこらへんに置いた栗は、虫に食われてたから、除けておいたんだ!
 驚かせて、すまねえな」

「兄者の栗は 《ノーヤク》を使ってないから、ときどき虫に食べられちゃうことがあるんだって!」

「ふむ・・・ 消毒していない、安全な栗である証拠だな!」

「なーんだ、びっくりしたクマ〜」

「バブバーブゥー」


 ◆◆◆


たくさん落ちていた栗も、あらかた綺麗に取り尽くされて、
ケルくんたち栗拾い隊は、心地よい疲労感とともに、うーん、と伸びをしました。隊員たちのカゴは、秋の恵みで満タンです。


「お前さん方・・・ よかったら、また来年も拾いに来てくんねえか
 こんだけあると、とても食いきれねえからよ!!」

「兄者の栗、とっても美味しいから、早く食べてみてね!!」

丸々とした栗のぎっしり詰まったカゴを背負ったキツネの兄者とイナリくんは
大きく手を振りながら、見えなくなるまでケルくんたちを見送ってくれました。



「栗拾い、とっても楽しかったクマ!」

「早速、帰ったら皮むきだな!」

ケルくんたちも、ほくほくの栗に思いを巡らせながら
うんしょ、うんしょと、それぞれのカゴを背負って歩きます。


「そうだケル坊よ! これだけたくさん採れたんだ、
 シー姐さんにも、お裾分けしてやろうぜ!!」

「ウメさん!
 それは、とってもいいアイデアクマ!!!」

ウメッピの提案に、ケルくんも大喜びです。

栗拾い9.jpg

「こっちの籠に、詰めていこうぜ!!」

「大きい栗・・・ あっ!これクマ!!
 これと、これも!!」

ケルくんは、大きなカゴから、可愛らしいバスケットへと
ポイポイと栗を詰め込みました。

栗拾い10.jpg

こうしてケルくんとウメッピは、早速、栗の入ったバスケットを大事そうに抱えると、シーちゃんの暮らしている家へと、出かけていったのでした。


《第32話へつづく!》


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  • 2014.09.26 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第30話》

JUGEMテーマ:ものがたり


《炊飯器で簡単ケーキ!》

《材料をハンドミキサーで混ぜて、炊飯器にセットするだけ!!》

《簡単、美味しい!! できたてケーキ!!》


「これは、美味しそうクマ!!」

お菓子作りの本を熱心に読んでいたケルくん。
これなら簡単に作れそう! 早速、張り切って割烹着に着替え始めました。

炊飯器ケーキ事件1.jpg

「えーと、ホットケーキミックスと、砂糖と、サラダ油、卵・・・」

材料の分量を量って用意したケルくんは、
わくわくしながらハンドミキサーを手に取りました。

炊飯器ケーキ事件2.jpg

「まずは、卵白を泡立てるクマ!!」


ブィィィィィィィン

ブィィィィィィィン

炊飯器ケーキ事件3.jpg

「わああ、いい感じに泡立って来たクマ!!」

楽しくなってきたケルくんは、ボウルを抱えたまま
おしりふりふりダンス!!

「もしかして、僕ってパティシエの才能があったクマ!?」

炊飯器ケーキ事件4.jpg

しかし、
ほんの少し調子に乗りすぎてしまったようで・・・


テーブルの上の砂糖の袋に引っかかる、ハンドミキサーのコード。

コードに引っ張られ、卵の黄身の入ったボウルを弾き飛ばした砂糖の袋は、計量済みのサラダオイルの入った容器をなぎ倒し、

びっくりして避けようとしたケルくんが振り上げたハンドミキサーは
天井や壁にメレンゲを撒き散らし

止めようと焦ったケルくんは蛇口を押してしまい、そこにゆっくりと落下するオイルまみれの砂糖の袋。さらに、勢いよく流れ出る水流が辺りに飛散。

愕然として1歩後ずさった途端に、床で潰れていた卵の黄身で足を滑らせ、
後ろの棚に激突し、カゴに入った卵の山と
ホットケーキミックスの入ったボウルをぶちまけるケルくん。

炊飯器ケーキ事件5.jpg



「おーいケル坊! あそこに置いておいた割烹着、知らな・・・・・・・」

廊下をパタパタと飛んできたウメッピが見たのは、
台所の惨状と、粉やら何やらにまみれ、変わり果てたケルくんの姿だったのでした。

炊飯器ケーキ事件6.jpg


《第31話へつづく!》


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  • 2014.09.12 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第29話》

JUGEMテーマ:ものがたり


うう・・・

あ、あついプリン・・・
ここは、灼熱地獄プリン!?


「・・・・・・・ま・・・」

このままでは
体が、とけてしまう・・・

29話1.jpg

「デ・・・・リ・・さま・・・」

そうだ、こんなことになったのも、
あの忌々しい谷のクマ共のせい・・・


「デスプリン様!!!!」

「ぎゃっ!!!」 ガバッ


「ななな、なんだ・・・
 まな兵衛かプリン・・・」

「デスプリン様・・・ 悪い夢でも見ていたんだべ?
 ずっとうなされていたべ!」

「・・・・・・大昔の、夢を見ていたプリン」

(そうプリン! あいつらは、私の憎き仇プリン!!)


「デスプリン様、これが届いていたべ」

「ハガキ?」

 ピラッ

(こ・・・・ これはあの・・・
 いけすかないハタラクマの小娘!!!)


《残暑お見舞い申し上げます。
 立秋とはいえ、連日の猛暑にはいささか・・・》


「お、おのれ・・・ 残暑見舞いとは、なんと淑やかで細やかな心配り・・・
 いかなる相手にも礼儀を欠かさないとは、恐ろしい女だプリン!!!」

「達筆だべ〜」


「憎らしいクマ共め・・・ このデスプリン様の恐ろしさ、
 380年分もの恨みを、骨の髄まで味合わせてやるプリン!!!」
29話2.jpg

「と、その前に・・・

 今日はスーパー野々山のタイムセールがあるプリン!!」

(デスプリン様は、意外と堅実なお方だべ・・・)

29話3.jpg


〜〜 スーパー野々山 〜〜


「みんな どこの店で買っでも! おんなじおんなじやど思でェー!!!

 このプリアゥオゥウアアアアアアー!!!
 ンッハー!! このプリン・・・ アー!
 私はこのプリンを・・・ ウッ・・・ 売りだいッ!!!!!!」

29話4.jpg

「泣くほどウマイ! 野々山店長一押しの《個数限定 号泣プリン》!!
 ただいまより販売開始です!!!」

29話5.jpg


キャー ワー

ギューギュー


「うぎぎぎ・・・
 こ、これが主婦パワー・・・ おそるべし・・・!!」 ブニュルッ

29話6.jpg


(はあ・・・ ひとつも取れないとは、情けないプリン・・・
 それどころか、命の危険を感じたプリン・・・)


「あら? あなた・・・」

(・・・・ハタラクマの小娘!!!)


「これからお買い物かしら?
 私、さっきそこで、限定品のプリンを手に入れたの! おひとついかが?」

「!!!!!」

29話7.jpg


「うっ・・・
 敵に塩を送られるとは、なんたる屈辱・・・」 モグッモグッ

(デスプリン様、しっかり食べた後に言う台詞じゃないべ・・・)


「こうなったら、クマの小娘はひとまずおいて
 なんとかしてあいつらに、一泡ふかせてやるプリン!!!」



 ◆◆◆



ピンポーン
「ちわーす! どらねこヤマトでーす!」

(宅配便クマ!)

「差出人が書いていないけど、一体誰からクマ〜?」


 バリバリ


「わあ! 美味しそうなお菓子クマ!!
 きっと、シーちゃんからに違いないクマ!!!」

29話8.jpg

 パクッ

「!!!!!!!」


(バカめ!!! そのクッキーには、大量の唐辛子や唐辛子・・・・
 ともかく、とっても辛いものが、ふんだんに入っているのだプリン!!!)

29話9.jpg


『不死鳥の舌(タン・オブ・フェニックス)!!』 カッ

(!?!?!!???)


「さすがシーちゃん!! 甘いだけじゃなく、HOTでスパイシークマ!!
 全身で汗をかきつつ食べるのは、健康にもいいし最高クマ〜」

29話10.jpg

「こいつはバカそうなんじゃなくて、
 本当のバカだったプリン!」

「戦慄さえおぼえるべ!」



 ◆◆◆



「いつ見てもオレの盆栽たちは、完璧な造形で惚れ惚れするぜ!!!」

29話11.jpg

 パタパタ

「ん? 一鉢足りな・・・
 ウアアアアー!!!」


(ふはははは!! 鳥頭め・・・!
 大事な盆栽を傷めつけられて、打ちひしがれるがいいプリン!!)

29話12.jpg

「こ、これは・・・ アートだぜ!!!
 明日からの個展に出そう!!!」

(何ィー!!?!?!???)


「『破滅の旋律』とかはどうだ・・・?
 盆栽講座や講演会の題材としても、活かせそうだな!!!」

29話13.jpg

「《終末の伝道師》・・・なんてな!! こりゃ渋いぜ!!!」


「キィェエエエエ!!!
 なんてポジティブなやつらだプリン! 憎たらしい!!!」

「なかなか手ごわいべ!」



 ◆◆◆



(はあ・・・ 今日も、
 憎きハタラクマ共を 叩き潰すことができなかった・・・) ガックリ



「あぁ、ちょうどよかった!
 この辺りを通るだろうと思って、待っていたの!」

「!!!!!!!」

(この女には、GPS追跡機能か何かが、ついているのかプリン!?)


「ケルくんのご両親が、今年もたくさん
 さつまいもを送ってくれて・・・ 早速スイートポテトタルトにしてみたの!
 たくさん作ったから、お裾分けするわね!」

29話14.jpg


「う・・・ お、お前のような、
 憎きハタラク谷の女が作ったモノなど・・・」 ブルブル


「まずは、一口味見してみてちょうだい!」


 キラキラキラ


(こ、この美しいツヤ・・・ そして秋の訪れを感じさせる
 芳醇なサツマイモ、そしてバターの香り・・・!!!) ゴクリ

29話15.jpg

(ええい、ままよ・・・・!!!)


 パクッ


(!!!!!!!)



次の一切れに手を伸ばしながら、
あらためてタルトとともに、ハタラクマ勢の恐ろしさをかみしめたデスプリンだったのであった。


《第30話へつづく!》


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  • 2014.08.29 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第28話》

JUGEMテーマ:ものがたり


キャー ワァー

ザザーン  ザザーン


ここは、日立市にある『久慈浜海水浴場』

毎年、7月中旬〜8月中旬頃まで開設される海水浴場。
今年もたくさんの人で賑わっているようです。

種とばし1.jpg

「夏はやっぱり、暑い場所で
 キンキンに冷えた甘いものを食べるに限るクマ〜」

「むほぉ・・・ この口溶け、たまらん!」

お休みを利用して、海にやってきたケルくんとウメッピは
海の家で軽食を買って、ご機嫌です。

種とばし2.jpg

「焼きとうもろこしに、磯焼きも食べたいクマ〜」

「海に来たってのに、食いもんばっかじゃねーか!!」

砂浜まで漂ってくる、焼き物の匂いに吸い寄せられるように
チラチラと売店の様子を伺うケルくんに、ウメッピは少し呆れ顔です。


「ケル坊も、たまにはアクティブなことをしろよな!」

「あぁ・・・ ここに、アレがあれば完璧なのにクマ・・・」

「聞けよ!!」

がっくりと項垂れるウメッピ。


「はあ・・・ ”アレ”って、なんだよ」

「丸くって、シマシマで、ジューシーな”アレ”クマ!」

「丸くて、縞々で、ジューシィだと・・・? なんのことだ??」

種とばし3.jpg


「それは・・・ これよ!!!」 バーン

種とばし4.jpg

「こ、この声は・・・」

「シーちゃん!!!」


「夏といえば、スイカなのよ!!!」

現れたのは、シーちゃんと大量のスイカ
そして笠間稲荷神社のイナリくん、竜神峡の竜神さま!

「暇だなお前ら!!」


「とっても甘いよ!」

「コレ トテモオイシイ! オレ スキニナッタ!」


「私が丹精込めて作った特秀品のスイカだもの、当たり前よ!!」

スイカ栽培の権威ともされるシーちゃんの作ったスイカは
海を越えて各国の王室にも献上され、その美味しさが称えられるほど!

種とばし5.jpg


シャリッ シャリッ

「ざっと、こんなものかしら?」


(シー姐さん、すげええええ!!!)

種とばし6.jpg

ケルくんたちは、甘く瑞々しいスイカの差し入れに大喜び!

「冷えていて、とっても美味しいクマ!!」

山のように積まれていた大量のスイカは、
みるみるうちに、皮と種だけに変わっていきます。

種とばし7.jpg

(はっ! そうだ!!!)

猛烈な食べっぷりを見ていたウメッピは、何かを閃いて
ポンと羽を打ちました。


「ケル坊よ、ここ日本には昔から伝統的に伝わる
 『西瓜の種飛ばし大会』という競技があってだな・・・」

(これなら、ケル坊の運動不足解消にもピッタリだぜ!)


「面白そうクマ!」

「いいわね、やりましょう!」

種とばし8.jpg


こうしてケルくんたちは、砂浜で急遽
スイカの種飛ばし大会を開催することになったのです。

「ちなみに、ギネスに載っているのは
 米国の男で、22.91mだそうだ!」

「22mって、等身大ガンダム(18m)より大きいわね・・・
 マンションの7階くらいかしら!」

「すっげええええええ!!!
 よーし・・・ 見ててよ!」

「イナリの坊主! 丹田に力を入れろよ!」


瞳を輝かせたイナリくんが、早速スイカを頬張ります。


モゴ・・・


・・・ ペッ


「-2cm!」


線より内側にポトリと落ちた種。

ガックリと肩を落としシーちゃんに慰められるイナリくんの横で
スイカを丸のまま、摘み上げる竜神さま。


「オレモ ヤル!」


バクッ


・・・ ゴクン!


「アウトォォ! 丸呑み禁止!!」


ルールを理解しないまま、達成感に満ちた顔をしている竜神さまの横で
スイカを手に取るウメッピとケルくん。


「ケル坊よ・・・
 シー姐さんの記録って、どんくらいだと思う?」

「わからないクマ・・・」


「ギネスについて調べたときに、
 気になる記述を見つけたような気がするんだが」

「?」

ウメッピの差し出した本を、覗き込むケルくん。

種とばし9.jpg


《太古の昔、紅布を頭に飾りし勇猛な女グマあり。
 屈強な猛者達との力比べにおいて女グマの飛ばした西瓜の種は、
 大陸を越え、遥か遠方の小さな島国へと辿りついた。
 それが、日本へ西瓜が伝来した由来だという…》



種とばし10.jpg

「参りました」

「すみませんでした」

種とばし11.jpg

ケルくんとウメッピが戦意喪失したため、
不戦勝で優勝してしまったシーちゃんだったのでした。



《第29話へつづく!》

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  • 2014.08.01 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第27話》

JUGEMテーマ:ものがたり



「おぬしら、やめるんじゃ!!」


ズババババ!!


「なんだァ?
 ・・・へぶぅ!!??」


ガガガガガ!


長老を睨み付けたリーゼント頭は、
突然激しい衝撃を受けて、近くの木の幹に激突!


ドシン!


「あ、兄貴ぃぃぃ!!!」

リーゼント頭に駆け寄る子分たち。

「うっ・・・ いててて・・・
 なんて無茶苦茶なジジイだ!!」


「兄貴! 何か刺さってますぜ!!」

モーモー1.jpg

見れば、そびえたつリーゼントに何かが深々と刺さっています。
どうやら、先ほど受けた攻撃の正体のようです。

「よ、よくもこの俺様の美しいリーゼントを・・・」

内心非常にショックを受けながら、リーゼントに刺さっていたそれを
引き抜いてみると・・・


「こ、これは・・・ 東クマ大学の、赤本・・・!?」 ドキーン


慌てて、先ほどモヒカン頭に直撃した、赤い本を拾ってみる子分たち。

「こっちは、早稲クマ大学ですぜ!」

「これは、カリスマ予備校講師の・・・!!!」

モーモー3.jpg

「こりゃあ、とんでもねえお宝だぜ!!」

シーちゃんの参考書を一旦置いて
夢中で大学の参考書を拾い集める不良クマたち。

モーモー2.jpg


(今だわ・・・!!)

シーちゃんは、その隙に必死で駆け寄り
大切な参考書を奪い返すことができました。


(でも、あぁ・・・ なんてことなの・・・)

地面にぶちまけられ、必死で奪い返したために、折れて破れ
ボロボロになってしまった参考書たちを見て、涙をこぼすシーちゃん。


「無事で、何よりじゃ」

顔を上げると、シーちゃんの目の前には、
手ぬぐいを差し出す長老が立っていました。

「長老・・・」

モーモー4.jpg

「どんな妨害を受けようと、学ぶこと働くことをやめてはならぬ。
 へこたれぬことじゃ。

 よいか、学ぶことをやめたとき、人は老いるのじゃ。
 学び続ける者は、みな若い。
 人生において一番大切なことは、頭を若く保つことじゃ。

 たとえ参考書は奪えても、その身で学んだことや身につけた知識、
 能力までは、誰にも奪うことはできないのじゃ。

 シーよ、誰にも奪えない己だけの力を身につけよ。
 形あるものを全て失ったとき、その力は最後まで残り、
 おぬしを助けてくれる。

 これからも、学ぶ姿勢、勤勉に働く意欲を失ってはならんぞ。」


クマでしょ!の参考書をシーちゃんにも渡して、
にっこり微笑むと、長老はシーちゃんにそっと園児帽をかぶせてやりました。


「さぁ、もう行くんじゃ」

奪った参考書がないことに気付いて色めき立つ不良クマたちの前に、
単身立ちふさがる長老。

シーちゃんは、長老の身を案じつつも、
大事に参考書を抱えて家まで走って帰ったのでした。



 ◆◆◆



「あの長老が、そんなことを・・・」

ちらっと見た先には、伸びる大福と格闘する長老の姿。


(とてもじゃねぇが、そんな風には・・・)



ブォンブォン!!!

パラリラパラリラ!!!


「な、なんだ!?」

モーモー5.jpg

にわかに好文亭の周囲が騒がしくなったかと思うと、
厳ついハーレーの集団が、爆音で庭に乗り入れてきて、ウメッピは目を白黒!


「ちわーっす! 牛乳配達の『モーモー骨太』っす!!」

「マジ骨太で、夜露四苦!!」

「軽死有無で、超絶健康になれよ!!」

「牛はマジで偉大! マジリスペクト!!」

モーモー6.jpg

「お待ちかねの《フルーツモーモー》4つ、480円で夜露四苦ゥ!!」

「おぉ、これじゃこれじゃ!」

ホクホクと、頼んでいたフルーツ牛乳を受け取る長老。


「長老よぉ! マジあのときは、超絶感謝だぜ!!」

「長老は見抜いていたんだな、
 俺らの牛に対する、この海より深ェ愛情をよォ!!」

モーモー7.jpg

長老の助言で、農学部の畜産酪農科に進んだ不良クマたちは
アルバイトの資金を元に、ミルクファームを作り上げ、牛乳の配達屋さんとして独立開業していたのでした。

(相手の才能を一瞬にして見抜くとは・・・
 ただの調子のいいぐうたら爺かと思っていたが、認識を改めねぇとな・・・)


感慨にふけっていたウメッピは
とんとん、とつつかれて振り返りました。

そこには、
フルーツ牛乳の領収証を持って、もじもじと手のひらを差し出す長老の姿。

モーモー8.jpg


「・・・・・・・」

条件反射で領収証を受け取ってしまいながら、
やはり、前言撤回しようかな、と思うウメッピだったのでした。




《第28話へつづく!》



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  • 2014.07.18 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第26話》

JUGEMテーマ:ものがたり


ウメッピは、今日何度目かのため息をつきました。

視線の先では、すっかりくつろいだ様子の長老が、
実に美味しそうに、ウメッピが淹れたお茶を飲んでいます。

空になったお茶請けの容器を、すすす、とこちらに押しやって、
無言の要求をしているのが見えて、ウメッピは再び頭を抱えました。


「このところ毎日あんな様子で・・・ いいんすか?」

(谷を守る使命を託されたケル坊も、これだしな・・・)

長老の隣ではケルくんが、空になった『水戸の梅』の箱を抱えながら
ぷうぷうと鼻ちょうちんをふくらませています。

(ハタラク谷は、本当に大丈夫なのか・・・)


背筋を伸ばしてパチンパチン、と茎を切り、アジサイとフサスグリの花を活けていたシーちゃんは、顔をあげると、ふっと表情を緩めました。

「私は、長老のことを尊敬しているわ!」

「えぇっ! シー姐さんが!?」


「あれで、谷の皆にとっては、とても頼もしい存在なのよ」

「まさか・・・ 信じられない・・・」

振り返ってみると、澄ました顔で熱いお茶をすする長老。
お茶受けの容器は、さっきよりもウメッピの方に近づいてきているようです。


「そうね・・・
 それは、私がまだ幼くて非力だったときのことよ・・・」



 ◆◆◆



「先生、さようなら!」

「シーちゃん、気をつけて帰るのよ」

「シーちゃん、バイバイ!」

幼稚園1.jpg

今日も幼稚園の時間が終わり、
シーちゃんは谷のおうちまで、とことこと歩いていきます。

そのとき、突然誰かに腕を捕まれました。

「きゃっ!」



「へっへっへっ・・・ シーとかいう調子こいたガキはテメーだな! 
 さっさと、そのカバンをよこしな!」


リーゼントにモヒカン、パンク風味に巻きタオル・・・

いかつい4人組の不良たちが、幼稚園帰りのシーちゃんを取り囲みます。
カツアゲの集団に目を付けられてしまったのです。


「噂に聞いてるぜェ・・・ 幼稚園児の癖に、優秀らしいなァ?」

「よこせってんだろ! そんなに痛い目見てーのか!?」

パンク風味が、ガンを飛ばして凄みます。

幼稚園2.jpg


「おーっと! スキあり! いただき〜!」

いつの間にか背後に回っていたモヒカン頭が、
シーちゃんの黄色い園児バッグを取り上げてしまいました。


 バッ


「だめ! それは大切な・・・」

シーちゃんは、ぴょんぴょんと飛び上がって取り返そうとしましたが、
幼い女の子の力で、適うはずがありません。

モヒカン頭は、追いすがるシーちゃんを草の上に突き飛ばすと、
園児バッグの中身を地面にぶちまけました。


バサバサバサッ・・・


「ヒャッハー! 数兇噺醜颪龍飢塀颪世次
 こっちには、簿記のテキストまであるぜ!」

「すっげー! 日本銀行でも指定されてた『かめだけそろばん』じゃねえか!
 こりゃ、いい声で鳴くぜ!!」 ギュララララァァ


「ずるいぜ2人とも・・・
 じゃあオレは、古典と地理の教科書をもらうぜ!」

「『ターヘル・アナトミア』みーっけ!」

「幼稚園児の癖に、医学書だぁ? 贅沢なガキだ!」


砂糖に群がるアリのように、シーちゃんの教科書を奪い合う不良たち。
ハタラクマは、不良といえども皆勤勉な性質なのです。

幼稚園3.jpg


「やめて! 返して!」


「兄貴、兄貴もどうです?
 なかなかの美品、良品ですぜ!」

兄貴と呼ばれたリーゼント頭は、子分が差し出したシーちゃんの教科書を
一瞥して、ふん!と鼻を鳴らしました。

「俺様は、そんなモンには興味ねーよ。
 おいガキ・・・ まだ隠してるモンあるだろうが?」


じりじりと詰め寄るリーゼント頭。

「私・・・ 何も隠してなんか、いないわ!」

「じゃあ、これは何だよ!!」

後ろに隠していたシーちゃんの小さな手から、
大事に握っていた英単語帳をむしりとるリーゼント頭!


「やめて! それだけは取らないで!」

それは、シーちゃんが昨日徹夜で書き込んだばかりの
ピカピカの英単語帳でした。


「すげえ! 今時、ポケット英単語帳なんて、
 めったにお目にかかれないぜ!」

「さすがは兄貴、オレたちとは狙いどころが違いますね!」


「あったりめーよ、俺とテメーらじゃ、学習意欲が違うんだよ!!

リーゼント頭は、自慢のリーゼントを揺らして、すっかり得意気です。


「ほら見ろお前ら!
 ペラペラしてやんよ! ほーらほーら!」

「ぎゃはははは!!」 ギュララララァァァァ ← そろばんの音

「そんな! なんてひどい・・・」


そのとき!
木々の間から、何か赤いものが飛んできて・・・


ガッ!


「いてえ!!!」

「なんだ!?」


(えっ・・・ 一体、何が起こったの!?)

幼稚園4.jpg


痛みでうずくまるモヒカン頭。
驚愕に目を見開くシーちゃんの前に、現れたのは・・・




《第27話へつづく!》



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  • 2014.07.04 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第25話》

JUGEMテーマ:ものがたり


ここは、水戸市の偕楽園。

梅雨入りしてから、連日しとしと降り続く雨に
ケルくんとウメッピは、少し憂鬱そうです。

「今日も昨日もずっと雨、 洗濯物が乾きやしねえ」

「梅雨だから、仕方がないクマ〜」

ハタラクンジャー1.jpg

ウメッピは、湿ったまんまの大量のふんどしを見て
ため息をつきました。


ズボッ!

「うめぼし遊ぼう!!!」

「うおおお!?」


洗濯物の間から、勢いよくぴょこんと顔を出したのは、
笠間稲荷神社のイナリくんです。


「イナリくん、どうしてここにいるクマ?」


ザッ

「すまねえな、イナリのやつ
 雨続きで外で遊べねえからって、駄々をこねてしょうがねえんだ・・・」

好文亭の庭に、申し訳なさそうな面持ちで現れたのは
キツネの兄者です。


「ここなら寂しくねぇと思ってよ・・・
ちっとばかし遊んでやってくんねえか」

ハタラクンジャー2.jpg

「マカセロ オレ アソブ!!」

「こんな雨の日は、みんなで過ごした方が楽しいわ」

いつの間にか、竜神さまとシーちゃん、ハタラク谷の長老まで
好文亭に集まってきていました。


「なんだよ・・・ どいつもこいつも、仕方ねえな・・・」

ウメッピは、照れて鼻を擦りながらも、なんだか嬉しそうです。


「よーし、お洗濯物が乾くまで、みんなで遊ぶクマ!!!」

ハタラクンジャー3.jpg


 ◆◆◆


ガタン! バタン!!

キャッ キャッ


聞こえてくる楽しそうな声に、思わず部屋を覗き込むデスプリンとまな兵衛。


「あいつら、今度は一体何を始めたプリン・・・」

ハタラクンジャー4.jpg

「ヒーローごっこか・・・ うーん」

「ハタラク戦隊ってのはどうだ!?」

「かっこいいクマ!」


「当然オレ様がレッドなんだろうな!」

「おいら、イエローがいいな!!」

「私はピンクね!」

「オレ グリーン・・・」

「老いてもイケイケなわしは、シルバーじゃ」

「そして、僕がハタラクイエロ・・・」


「イエローはイナリくんでしょ!
 ケルくんは、肌色にでもなればいいじゃない!!」

(裸!?)


「よし、決まりだ!!!」 バーン

ハタラクンジャー5.jpg

「なんか気持ち悪いプリン!」

「いやな戦隊だべ・・・」

(小さすぎるレッド、逞しすぎるピンク、無邪気すぎるイエロー、意味のわかってなさそうなグリーン、よぼよぼのシルバー、ふんどし一丁の肌色・・・ 強烈だべ・・・)


「しかし、邪魔な者どもが全員勢ぞろいしてくれるとは、こちらとしても好都合!  一気にやっつけてしまうプリン!!!」

「さすが、デスプリン様! 余計な労力を省く戦法だべ」


バーン!!

「オホホホホホホ! 社畜戦隊どもめ、
お前たちに与える希望と給与など、我が社には存在しないプリン!!」

(デスプリン様は、意外に優しいべ・・・)


「わああああ、悪の組織が現れた!!!」

襖を勢いよく開けて現れたデスプリンに、目を輝かせるイナリくん。

「不当な勤務体制で従業員を苦しめる、ブラックキギョー・デ・オマースめ!
 その腐りきった性根、叩き直してやる!」

「な、なんだと・・・!? オ・・・ オマ・・・!?」

(イナリくん、どこで覚えたのかしらそんな言葉・・・)

「しゃ、社畜のくせに生意気な! くらえプリン!
 お前たちの残業は、ザービスが当たり前・デ・オマース!!」

(デスプリン様、ノリノリだべ・・・)


ズババババババ!


「ぐわぁぁぁぁぁ
 残業が! あれだけの労力が、1円も還元されないぃぃぃぃぃ!!!」

スカスカの給料明細を叩きつけられ、崩れ落ちるハタラクイエロー。

「イエロー!!!
 くっ・・・ なんて恐ろしい技を使いやがるんだ!!」


「オホーッホホホホホ!!! いい気味プリン!!!」

高らかにプルプルと体を揺らすデスプリン
もとい、ブラックキギョー・デ・オマース。


「そろそろ終わりにしてやるプリン!!!」

ギラリと目を光らせて、天井高く飛び上がるデスプリン。


「30近くになって昇給してきたら、即クビ切り・デ・オマース!!!」

ガガガガガガガ!


攻撃を弾き返したのは
シーちゃんのレースたっぷりの特注日傘!


「残念だったわね!」

「今度は、こっちの番だ!」

シーちゃんが美しい動作で くるくると日傘を畳むと、
そこに現れたのは、ポーズを決めたヒーローたちの姿!


「ハタラクイエロー!
 会社と求職者の相性も事前にバッチリ! 紹介予定派遣ストーム!」


「ハタラクピンク!
 基準を破る悪徳企業はお仕置きよ! 労基法アタック!」


「ハタラクグリーン!
 ハヤオキハ サンモンノトク・・・!」


「ハタラク肌色!
 社員食堂は、夢のワンダーランド! 社割万歳ビーム!」


「ハタラクシルバー!
 退職するまで老骨老兵も安心! 終身雇用制度ニードル!」


「とどめだ!! ハタラクレッド!
 不慮の事故から従業員を守る! 労災補償パーンチ!!!」


ズドドドドドドド!!!!


「へぶう!!??」

ハタラクンジャー6.jpg

「デスプリ・・・  ブラックキギョー・デ・オマース様がやられたべ!!」


「やったあ!!
 ブラックキギョー・デ・オマースをやっつけたぞー!!!」

飛び上がってよろこぶイナリくんたち。


「お、おのれ・・・
 次こそ覚えていろ・デ・オマース・・・」 ガクッ


(デスプリン様は、ノリがよくて意外と子供にも優しいのに、
 どうして嫁に行き遅れているんだべ・・・)

姿が崩れてしまい、モザイクのかけられたデスプリンを
風呂敷に包むと飛び去っていくまな兵衛。


「見たか、我らの働きっぷりを! 輝く明日へ 働く活力、
 お仕事戦隊、ハタラクンジャー!!!」 バーン


 ◆◆◆


「イナリくん、気をつけて帰るのよ」

「うん!」

シーちゃんから、お土産として特製餡餅を手渡してもらうと
ウメッピのもとへ駆け寄るイナリくん。


「うめぼし! またハタラクンジャーごっこしようね!」

「仕方ねえな・・・
 まぁ、それくらい、いつでも構わんがな!」

ハタラクンジャー7.jpg

「世話になったな・・・ ありがとよ」

「また、いつでも遊びにくればいいクマ!」

すっかりニコニコ顔のイナリくんは、迎えに来た兄者と
仲良く傘を差して帰っていきました。

ハタラクンジャー8.jpg

後日・・・

ウメッピの居合いと手裏剣の修行の後に、
こっそりとハタラクンジャーの技の練習が追加されたことは、誰も知らない秘密なのでした。

ハタラクンジャー9.jpg


《第26話へつづく!》


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  • 2014.06.20 Friday
  • 08:00