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ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第14話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「たのも〜!!!」

鼻歌まじりに、洗濯したてのふんどしを干していたウメッピは
ケルくんの声に気付くと、最後の一枚を急いで枝にかけました。

「来たなケル坊! 次の仕事が入ったんだって?
待ってろ、今熱い茶を出すからな」

ここは、ウメッピの住む偕楽園。
お仕事が決まったケルくんは、ウメッピのところへ報告がてらやってきたのでした。


「それにしても、ひでえ顔だな・・・」

「昨日ロープウェイの展望台で、豚丼を食べたところまでは
覚えているんだけどクマ〜」

「それ以上は、思い出さない方が幸せだぞ」
携帯販売1.jpg

「それで、今度は一体なんの仕事なんだ?
サンプリ・・・ ティッシュ配りじゃ、ないんだよな?」

「携帯電話売り場の、セールスプロモーションクマ!!」


「おお、すごいじゃねえか!!
要は、電話が売れるように、店頭にずっと立って頑張るんだよな」

「そうらしいクマ!! 人に見られるお仕事クマ!!」

「店頭に立つ以上、その店の店員になったも同じことだからな。
イメージを悪くするような行動は謹んで、お客さんに対しては、丁寧に接するんだぞ!」

「すぐ表舞台に立たされるから、イケメンは つらいクマ〜」


(不安だ・・・ ケル坊が店の顔として、店頭に・・・ 不安しかないぞ)

なんだか胃が痛くなってきたウメッピ。

「ちゃんと、大きな声で『いらっしゃいませ』だぞ!!」

「わかったクマ!!!」


   ◆◆◆


ついに明日は、待ちに待ったお仕事の日・・・

「決められたマニュアルなんかより、大切なのはおもてなしの心!
お店の顔となるからには、最高の『いらっしゃいませ』を、繰り出せるようになるクマ!!」

咳払いをして、鏡の前に立つケルくん。


「いらっしゃいませ」 キラーン

(違うな・・・)


「いらっしゃいませ!」 ファサッ

(もっと、こう・・・)


「いらっしゃいませ!!」 キラキラキラ
携帯販売2.jpg

(これクマ!! これで、お仕事もお店のイメージも、バッチリクマ!!!)


かっこいい挨拶の練習に没頭するケルくん。

目を通しておくべきマニュアルや、
携帯端末の情報冊子はカバンに入れっぱなしで・・・



 〜〜 お仕事当日 〜〜



「さぁ、張り切って働くクマ! お客さんが僕を見ているクマ!!」

店頭に立ったケルくんは、気合十分です。


「あの・・・」

「いらっしゃいませ!!!」 キラキラキラキラ

(店員の心得その1、おもてなしの精神で最高級の笑顔!)


声をかけてきた女の人は、ケルくんの方を見ずに
握り締めた携帯端末をじっと見つめています。

「スマホの買い替えを考えてるんですけど・・・」

「ホ!?」

「あ、えっと、スマートフォンです」

マニュアルを読んでこなかったケルくんの頭の中は
早くも、『?』でいっぱいになってしまいました。


「すまーと・・・ ほん・・・???」

「・・・ え・・・!?」

お店の看板とケルくんとを見比べながら、訝しげな顔をするお客さん。
咳払いをしてごまかし、慌てて胸を張るケルくん。

(ま、まずい・・・
店員の心得その2、自信がない様子を見せてはいけない!)

「いや、ゴホン、スマート本!!
最近流行っているクマ!! 持ち運びも楽々クマ!!」

(読書の話なら、得意クマ!)


「今使ってるのがこれなんですけど、
買い換えるときって、まず何からすればいいんですか?」

携帯販売3.jpg

(スマート本の、買い替え!?)

冷や汗でふやけたマニュアルを握り締め
しどろもどろになるケルくん。

(ピンチ! かっこいい挨拶や立ち方を練習するばかりで、
スマート本について、勉強するのを忘れていたクマ!)

「えーと、その・・・ 本だから、たぶん・・・ もにょもにょ



「チッ! 役立たずめが」

こっそり見ていたシーちゃんは、
華麗な側転をしながらケルくんの近くの棚の影へ移動!

専門養成所をトップで卒業し、ハリウッドでのスタント経験をも積んだ
抜群の身体能力による身のこなしは、しなやかで誰の視界に入ることもなく、音も立てません。

構えた腕時計から、キラッと針のようなものが飛び出し、
ケルくんのおしりに、勢いよく刺さりました。 その間、わずか3秒。
携帯販売4.jpg

プスッ!

「んほおぉぉ」 バタリ


「えっ? ・・・えっ!?」

突然倒れたケルくんに、戸惑うお客さん。


(悪いわねケルくん・・・ 真実はいつも、ひとつ!!!) カッ

鼻ちょうちんを膨らまし始めたケルくんを一瞥してシーちゃんは、
頭につけたリボンを外し、素早く操作すると、口元に当てて喋り始めました。



「・・・なんてのは、ほんの冗談でして!」

「な、なーんだ、そうですよね! 変な店員さん」

リボン型変声機を通して、シーちゃんの声は
ケルくんそっくりの声に変換されているので、お客さんも入れ替わりには気付かない様子。

携帯販売5.jpg

「お使いの端末は、ボコモ社のAndroid端末ですね。
電話帳・データのバックアップ、おサイフケータイの移行準備、アプリデータの引継ぎなどは、お済みでしょうか?」

携帯販売員としての一定以上の専門知識を証明する
MCPCケータイ実務検定に合格済のシーちゃんは、テキパキと手順を説明し始めました。



 〜〜 30分後 〜〜



「わあ、ピカピカ!
携帯が新しくなると、気分がいいですね! すごく丁寧に、ありがとうございました!!」

お客さんは、笑顔で手を振って帰っていきました。

奥から出てきた店長もニコニコです。

「やるじゃないかハタラクマくん!
目線より低い姿勢で対応することで、お客様も親しみやすく打ち解けてくれているようだし、その調子で頼むよ!」 ポン

パーン!

「モガ!? 

 ・・・う、うーん???」

肩をポンと叩かれた弾みで、大きな鼻ちょうちんが割れて
ケルくんは、寝ぼけまなこを擦りながら、辺りをボーっと見渡しました。

携帯販売6.jpg

そこに、女の人が何人か連れ立ってやってきました。

「あの、すみません!
さっきトモコが、ここの一見怠惰な接客スタイルの店員さんが、
すごく親切でよかったって・・・ 私も機種変したいです!」

「私も!!」

「最近の携帯の買い替えって、難しくって・・・
私も、いろいろ訊いちゃおうかな」

「なんだ? 今日はイベントでもやってるのか?」

「何の人だかり?」


「????」

状況を把握できずに、
ボリボリとおなかを掻きながら振り返ったケルくんが見たのは、
次々に群がり始めた大量のお客さんと、鬼の形相で腕時計を構えるシーちゃんの姿だったのでした。



《第15話へつづく!》



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  • 2014.01.17 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第13話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「もうすぐクリスマスがやってくるクマ!」

「もうそんな時期かよ! あっという間だな!」

ここは、ウメッピの住む偕楽園。

畳の間でお茶をすすっていた2匹は、カレンダーを見上げましたが、
日めくりカレンダーだったため、イマイチよくわかりませんでした。
クリスマス1.jpg


「僕、今年のクリスマスこそは、シーちゃんと過ごしたいクマ!」

「そうかケル坊! よし、オレに任せとけ!」

ウメッピは、小さな胸を張って、やる気満々です。


「ちなみに、どうしたいんだ?」

「理想のデートは、こうクマ!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

クリスマスも忙しく働いているシーちゃん

そのお仕事あがりに
イルミネーション前で待ち合わせた2匹!


「待った?」

「うぅん、全然クマ!」

「それで、用って何かしら?」

「シーちゃん、君に似合う花を贈るクマ!」

「まあ! ケルくんったら、素敵!!」


手を取り合う2匹・・・
それを彩る打ち上げ花火!

「「メリークリスマス!!」」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ケルくんの妄想が、果てしなく広がっていきます。
クリスマス2.jpg


「ウメさん・・・ 僕、シーちゃんにお花を贈りたいクマ!」

ケルくんの がまぐち財布は、
チャリチャリと頼りない音をたてて、申し訳なさそうに しぼんでいます。


「花・・・ 花か! あるぞ!」

「さすがウメさんクマ!」

「束にするんなら、なんか緑の葉も必要だよな!」

張り切ったウメッピは、大事に育てていた大輪の寒菊や、シキミの葉を
ケルくんに たくさん持たせてやりました。


「これで、シーちゃんのハートは頂きだクマ!」



〜〜 クリスマス当日 〜〜



「ウメさん、僕が懐中電灯でチカッってやったら、お願いクマ!」

「懐中電灯でチカッだな! 任せとけ!」


計画も最終段階に入り、2匹の打ち合わせにも思わず熱が入ります。

オーケーサインを出したウメッピは、
向こうから近付いてきたシーちゃんの姿を見て、慌てて茂みに隠れました。


マフラーを巻いて、白い息を吐きながら小走りでやってきたシーちゃん。
何か大事そうに、荷物を抱えているようです。

「お待たせ。素敵な場所ね! 何かしら、話って」

「えーと、まずは・・・」

ケルくんは、何度もシュミレーションしたデートの計画を
懸命に思い出します。


「このたくましい大輪の花、ツヤツヤとして力強い緑の葉っぱ・・・
シーちゃんに、とてもよく似合っているクマ!!」

思いつく限りの褒め言葉をひねり出したケルくんは、
ドヤ顔で花束を差し出しました。

クリスマス3.jpg


「はあ!? なんで仏花なのよ!!!」


キラキラした瞳で、寒菊やシキミの束を受け取ったシーちゃんは
みるみるうちに般若の様相へ。

「女心がまるでわかってないのね!
せっかくのクリスマスが台無しよ!! 最低!!!」


飛距離180mの記録を誇る豪腕バッターのシーちゃん。
その完璧なフォームで繰り出された花束が、ケルくんの顔面を直撃!


「シーちゃ・・・べるん!!!」


べるん!!!と変な声をあげて吹き飛ぶケルくん。
場外ホームランです!!


ぶっ飛んだケルくんの手から ぽーんと飛び出した懐中電灯は
くるくる回り、ウメッピのいる茂みをチカッと照らしました。

「おっ これが合図だな! よーし、それっ」

合図と勘違いしたウメッピは、花火を打ち上げ・・・



ドーン!!



冬の花火は、白目を剥き菊の花まみれで失神したケルくんを
美しくロマンチックに照らし出しました。

「わあ、ケル坊!? 何があったんだ!?」

クリスマス4.jpg


「ふん!!!」

シーちゃんは、《女心がわからない男その2》が駆け寄るのを尻目に
大事に持っていた包みから
『メリークリスマス for ケル』と書かれた包装紙を破り捨てると、

中身の特大ローストチキンにかぶりつきながら、
ぷりぷりと帰っていったのでした。



《第14話へつづく!》



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  • 2013.12.20 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第12話》

JUGEMテーマ:ものがたり


ピンポーン
「ちわーす! どらねこヤマトでーす!」

「ん? 宅配便クマ!」

どうやらケルくんに、何か重たいダンボール箱が届いたようです。

バリバリ
「これは・・・!!」


《 お隣さんから沢山頂いたので、送るわね!
パパとママは早速 体重が2倍に増えて、家中の椅子がみんな壊れちゃったわ!オーホホホホホ! うめぼしくんと仲良くね!    ケルママより 》

(相変わらず、すげー母ちゃんだな・・・)
焼き芋1.jpg

「さつまいもかあ・・・ きんとんにしてもいいし、天ぷらも旨いし、
大学芋も捨てがたいよな。」

いそいそと割烹着に着替えようとするウメッピを制止して、
ケルくんは咳払いをひとつしました。

「オホン! ウメさん、僕たちはもっと合理的に物事を済ませる必要があると思うクマ!」

「どういうことだ?」

「焚き火で暖をとりながら、おなかを満たす方法・・・
つまり、焼きいもクマ!!」


2匹は、箱いっぱいのさつまいもを、焼きいもにして食べることにしました。



   ◆◆◆


ふうふう言いながら集めた落ち葉の上に、アルミホイルで包んださつまいもを乗せると、ケルくんはマッチで火をつけました。


パチパチ・・・


「あったけえ!」

「焼きいも、早く焼けないかクマ〜」

2匹は、冷たくなった手をかざしながら、期待に満ちた瞳で 焚き火を眺めました。
焼き芋2.jpg

「・・・ん? なんか・・・ 火の勢いが強くねえか?」

「たくさん燃えれば、早く焼けるクマ!」


ゴォォォオオオオオ


「いや、いくらなんでも燃えすぎじゃね!?」

「そんなことないクマ! さつまいもだって、まだこんな・・・
 グワァアアアア!!!」

「ケル坊---------------------!!!!」


覗き込んだケルくんの頭髪?に燃え移る炎。

思わず野生にかえるケルくん。


「あついクマ〜
 あついクマ〜!!」

「ケル坊、待ってろよ! ・・・あちち!!!」


助けようとしたウメッピともども、ケルくんたちは
見事なアフロヘアに変身しましたが、気付く余裕はありません。

ぼんぼんと燃え盛る炎に、なすすべもなく立ち尽くす2匹。


「た、助けて・・・!!!」
焼き芋3.jpg

「あー呆れた! 火の用心!!!」

ジュワー!

「シ・・・ シーちゃん!?」

「その格好は・・・ 日本の古典奇術、《水芸》!!」


「大の男二人が、ボーっと突っ立って、情けないったら・・・ それっ!!」

シュバー!

シーちゃんが両手の扇子をパチンと閉じると同時に、
あちこちから大量の水が噴き出し、燃え盛っていた炎は、あっというまに鎮火されてしまいました。


バチパチパチパチ!

「ヒューヒュー!」

「いいぞ、ねーちゃん!」

「アンコール!」

シーちゃんの周りには、いつの間かたくさんの観客が集まっていました。
焼き芋4.jpg


   ◆◆◆


「やっぱりスマートでインテリジェンスな僕たちには、
焚き火で焼きいもだなんて原始的な方法は、そぐわなかったようだクマ!」

「懲りてねーな、ケル坊・・・」


キッチンにやってきたケルくんたちは、
シーちゃんが手際よくさつまいもをオーブンに並べていくのを眺めていました。


【家庭でつくる焼いもレシピ】

1、さつまいもは綺麗に洗ってホイルで包む
(大きい場合は、縦に切って包む)

2、余熱なし160℃に設定したオーブンで90分
竹串がスッと入れば完成!!


ピー ピー ピー


「焼けたクマ!!!」
焼き芋5.jpg

「あちちち・・・」

やけどしないように、注意深くホイルをはがすと
ケルくんは、さつまいもを半分に割ってみました。

「すげえ! 焼いもだ!!」

さつまいもは、黄金色でホクホクの焼いもになっていました。
焼き芋6.jpg

はふはふと、焼きいもにかぶりつく2匹。

「うめえ!」

「とっても甘くて、美味しいクマ〜!! ・・・ん?」

焼きいもの甘い匂いに混じって、
あたりにはバター醤油の香ばしい匂いが・・・


「さっき、おひねりをたくさん頂いたから、鮭とキノコを買ってきたの」

シーちゃんが、ホイルのひとつを開くと
鮭とキノコのホイル焼きが出来上がっていました。

「《働かざる者、食うべからず》・・・
もちろん、あなたたちの分はないわ! 当たり前でしょ!!」

「そ、そんな〜」


美味しそうに大好物の鮭を食べるシーちゃんを
指を咥えて見るしかないケルくんとウメッピだったのでした。



《第13話へつづく!》


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  • 2013.12.06 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第11話》

JUGEMテーマ:ものがたり


久しぶりに帰ってきたハタラク谷。

ケルパパとケルママに見送られて、ケルくん、シーちゃん、ウメッピの3匹は、報告がてら長老の洞窟へ向かうことにしました。
洞窟1.jpg

洞窟まで、慣れた道をスイスイと歩く2匹。 一方ウメッピは、辺りをキョロキョロ見回して興味津々です。


「こりゃ見事なコケだ! そういや、苔玉盆栽ってのもいいよな!」

次回作の構想を練り始めるウメッピ。


「シーちゃん! きのこの山と たけのこの里、どっちから食べるクマ?」

上機嫌で、ポシェットを漁りだすケルくん。


すっかり遠足気分な2匹に、思わずため息をついて、先を急ぐシーちゃん。
洞窟3.jpg

ふわふわとしたコケの道を歩くうちに、案内の看板が見えてきました。

「これはまた、やけにフレンドリーな案内板だな・・・」
洞窟2.jpg

歩みを進めると、外の光が差し込む一際広い空間が現れました。
ここが長老の洞窟のようです。

「長老!! 今、戻りました!!」

ムッシャムッシャ

「美味いのう 美味いのう・・・ う!?」


3匹の気配に気付くと、
パンダの箱を慌てて岩陰に隠し、口元の食べかすを拭く長老。


「オ・・・ オホン!!! そなたたち、よく来てくれた」

ヒゲを整えた長老は、新聞紙の上で陰干ししてあった杖を握り、
厳かな表情で背筋を伸ばしました。
洞窟4.jpg

〜 十数分後 〜

「ふむ、頑張っているようじゃな。 しかし・・・」

長老は、シーちゃんの方をちらり。

「もしや、シーが手伝ってやっているのではあるまいな?」


「それはもちろ・・・ぶん!!!」

ぶん!!!と変な声をあげて、突然卒倒するケルくん。

(ケ、ケル坊-------------!!)


「ウフフ。 そんなこと、していませんわ」 ギラッ

「それならよいが・・・
ケルのやつ、またわしの話の途中で眠りおって、しょうがないやつじゃな」

(許せ、ケル坊・・・) ブルブル


「それより長老! 私がスキルをどれほど上げても
 一人前と認められないのは何故ですか!」

一歩前へ出たシーちゃんは、長老に訴えかけます。
それは、以前からずっと疑問に思ってきたことでした。

「この谷一番との称号を得るほどに、私は日々精進してきました!
歴代の長老に劣らないほどの能力をも、身につけた自信があります!
なのに・・・ どうしてエグゼクティブに昇格できないんですか!」

何かの力が働いているとしか、思えない!」

シーちゃんは、自分の体にある赤い紋章を見つめたまま
唇を噛み、俯いてしまいました。

何匹もの同期のクマたちが、次々とエグゼクティブへ昇格し
プラチナカラーの紋章を手に入れるのを目にするたびに、シーちゃんはとても悔しい思いをしてきたのでした。


「シーよ、そのことについては、今の時点では、
おぬしに伝えてやることはできないのじゃ・・・ すまんのう」

頭を垂れる長老。

「やっぱり、何かが操作されているのね・・・」

シーちゃんの闘魂が、めらめらと燃え上がり始めました。

「いいわ・・・ 何があっても、私は自分の道を突き進むだけよ!! 負けるもんですか!!」

シーちゃんは、白目を剥いたままのケルくんの首根っこをむんずと掴むと、
鼻息も荒く、洞窟の外へ出て行きました。
洞窟5.jpg

慌てて追いかけようとするウメッピに、長老が声をかけます。

「いつもケルが世話になっておるな」

「や、まぁ・・・
 なんつーか、世話ってほどのもんでも・・・」

照れくさくなり頭をポリポリかくウメッピを、長老はじっと見つめました。


「梅の精よ、そなたがケルと出会ったのは、偶然ではないのじゃ」

「な、なんだと・・・

 どういうことだ!?」


ウメッピの問いにも、長老は穏やかに微笑んでいるだけで、
それ以上何も答えようとはしませんでした。




ハタラク谷の謎!!
ケルくんの知らないところで、何か大きな力が働いている・・・!?

《第12話へつづく!》


エグゼクティブ・・・ 幹部、重役、高級社員の意
ハタラク谷のクマたちにおいては、一人前になったことを示すものであり
体の紋章の色は、赤→プラチナへと変わる


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  • 2013.11.22 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第10話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「お給料を下さいクマ!」

登録ケル.jpg

ケルくんがガラスの扉を押し開けてオフィスに入ると、受付の女性が笑顔で迎えてくれました。
「ハタラクマさんですね! お待ちしておりました!」

領収証にサインをすると、受付の女性はケルくんに封筒を手渡します。
「こちらになりますので、お確かめください。」

封筒の中には、樋口一葉が1枚と、野口英世が2枚入っていました。

「やったクマ〜!! 初めてのお給料クマ〜!!!」

ケルくんは、その場でぴょんぴょんして大喜びです。


(何を買おうかな・・・)

(大富豪になってしまった今、チュッパチャップスもディスプレイごと買えちゃうクマ・・・)

(ストロベリークリーム、コーラ、キャラメル、チョコストロベリー、チョコバナナ、アメリカンチェリー・・・)

「いや、初めてのお給料は、パパとママのために使うクマ!!
それが、漢というものクマ!!」

お菓子の誘惑を断ち切ったケルくんは、報告を兼ねて
谷の実家に帰ることにしました。


   ◆◆◆


〜〜〜 ハタラク谷 〜〜〜


「ここがケル坊の故郷か・・・」

「なんであなたまでついてくるのよ!」
ハタラク谷.jpg

「パパ、ママ、ただいまクマ〜!!」


「あらやだ! ケルじゃないの!!」

「本当だママ! ケルが帰ってきたぞ!!」

小さなログハウスにやってきたケルくんとウメッピ、シーちゃんは
ケルパパとケルママに迎えられました。
ケル実家1.jpg


「おじ様、おば様、お久しぶりです!
こちらは、ケルくんのお友達の、えー・・・・・・ うめぼしよ!!」 カッ

(オレの扱い、ひどくね!?)

「やあ、うめぼしくん」

「うめぼしくん、ケルがお世話になってます」

(もう何でもいいか・・・)

諦めるウメッピ。


「ちょうどお隣さんから、崎陽軒のシュウマイを頂いたところだけど、
ひとつ足りないのよね! いやだわ〜」

「おば様、お腹周りのだらしないケルくんの分は要らないと思うので、
どうぞおば様は、召し上がってください!」

「あら、そう? それもそうね! 管理栄養士にダイエットアドバイザーのシーちゃんがいてくれると、ケルも安心だわ〜」

「私たちも心苦しいが、ケルの健康には代えられないからな!」

「みんな、ずるいクマ〜」

オーホホホホホ!
ウフフフフフ!
ハッハハハハハ!
ケル実家屋内1.jpg


「聞いたわよ! ケルのお仕事を手伝ってくださったんですって?
シーちゃんは本当に、ハタラクマ一族の誇りよ! 是非、うちのケルのお嫁さんに来てほしいわ!」

「そうだママ、それがいいぞ!
彼女が私たちの娘になるなんて、素晴らしいじゃないか!」

「いやですわ おじ様おば様、スキルもない貯金もない車もない・・・
低スペックで、ださいケルくんなんて、あり得ませんし、お断りですわ!」

「まあ! それもそうね!!
うちのケルじゃ、正直ださすぎて無理だったわ!」

オーホホホホホ!
ウフフフフフ!
ハッハハハハハ!

「そうだぞケル! ママの言うとおり、ださい男は、女の子にモテないぞ!!」

「みんな、ひどいクマ〜」

オーホホホホホ!
ウフフフフフ!
ハッハハハハハ!
ケル実家屋内2.jpg

(すげえ家族だな・・・)

崎陽軒のシュウマイを半分こしてあげながら、ウメッピは
ケルくんがマイペースに育った原因が、なんとなーく理解できた気がしたのでした。


《第11話へつづく!》


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  • 2013.11.08 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第9話》

JUGEMテーマ:ものがたり


「待ちなさい!!!」

バスッ

「ムム!? ・・・な、何者だべ!!!」 ガサガサ

高笑いしていたまな兵衛は、突然かぶせられた紙袋に視界を奪われ、
脱出しようと慌ててもがき始めました。


「例えば、整理術の こん(ピー)さん、必殺仕分け人(バキュン)舫さん・・・

私からレッスンを受け旅立っていった生徒たちが、世間を賑わせているようだけど、彼女たちの頂点に君臨する、真の分別のカリスマとは、この私のことよ!!!」 バーン

そこには、スタッフジャンパーを羽織ったシーちゃんの姿が・・・!


「シーちゃん!! どうしてここにいるクマ?」

「ケルくんがやったんじゃ、日が暮れるわ・・・ 貸しなさい!」


   ◆◆◆


ようやく紙袋から脱出した まな兵衛が目にしたのは、
凄まじい勢いで、ティッシュと偽物ティッシュを分別する女の子グマの姿。

山のように混入していた偽物ティッシュは、
カルタ世界選手権優勝の実力を誇る俊敏性と反応速度により、あっという間に仕分けされて排除されてしまったのでした。

「す、すごい・・・ 向きが揃っている!」

「ティッシュも、こころなしかふんわりと柔らかく嬉しそうだ・・・!」

集まってきた他のスタッフたちも、驚嘆の声をあげています。
やわらかティッシュ.jpg


「光り輝いているこのティッシュは一体・・・!?」

「ティッシュを受け取った人たちが、笑顔になっていく・・・!!」

サンプリングシー.jpg

シーちゃんが気持ちよくティッシュを配る姿に、街を行く人々も惚れ惚れ。
怒られてしょんぼりしていたディレクターも、シーちゃんの可愛さにデレデレ。

「私たちも、頑張って配ろう!!!」


   ◆◆◆


みんなの頑張りにより、用意してきた大量のティッシュはあっという間にはけてしまい、段ボール箱は空っぽに!

「みんな、お疲れ様でした!!」

社員さんから褒められて、ディレクターもニコニコです。


「くぅ〜! 思わぬ邪魔が入って大失敗だべ!」

物陰で様子を伺っていたまな兵衛は、悔しそうに地団駄を踏みました。


「へたれグマのくせに、生意気だべ・・・! こいつは、デスプリン様に報告だべ!!」

すっかり分別されてしまった偽物ティッシュを背負うと、
重たそうによろよろしながらも、どこかに飛んでいってしまいました。
まな兵衛逃亡.jpg

「ハタラクマくん、お疲れ様」

「お疲れ様クマ!」

「全く・・・ こんなことで、私の手を煩わせないでよね!」

スタッフたちと解散し、無事業務を終えたケルくんは、
暗くなってきたビルの前で 心配しつつ待っていたウメッピの姿を見つけて、走り出しました。

「ウメさん! 終わったクマ! お仕事、楽しかったクマ!!」



「やれやれじゃ・・・」

影でハラハラしながら見守っていた長老も、ようやくほっと胸を撫でおろしたのでした。
サンプリング完了.jpg


シーちゃんの助けで
なんとか初仕事を終えたケルくん!

次のお仕事は一体何だろうか・・・!!


《第10話へつづく!》


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  • 2013.10.25 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第8話》

JUGEMテーマ:ものがたり


今日は、初仕事の日!!
集合場所である、シーケルビルの前に、少し早めについたケルくん。

「ハタラクマさん、おはようございます! まだ少し早いので、よかったら車内で待っていてください」
準備中の社員さんが、声をかけてくれました。


「ケル坊、ハンカチとティッシュは持ったか? しっかり頑張るんだぞ!!」

「毎晩、枕元にティッシュを置いて寝たから、予習もバッチリクマ!」

(本当に大丈夫だろうか・・・)


「腹が減ったら、これを食うんだぞ!!」

不安に思いながらもウメッピは、早起きして用意した特製梅干し入りのおにぎりを、ポシェットに入れてやりました。
サンプリングウメッピ見送り.jpg

集合時間になると、ケルくんを含め4人のスタッフの前に、ディレクターと名乗るメガネの男性が現れました。

「えー、おはようございます! 本日は、メガネ・コンタクトの『eye★愛』さんのティッシュを、水戸駅前で配布するお仕事になります。」

グループや大人数で派遣される場合、スタッフの中から「ディレクター」や「リーダー」と呼ばれる代表が決められ、業務中グループの取りまとめをすることになります。(リーダー手当が支給される現場もある)


「業務時間は11:00〜18:00ですが、途中交代で休憩を取っていきます。荷物は・・・ ・・・」

「じゃあ、頑張りましょう!」

ディレクターの説明を一通り聞いたケルくんは、やる気十分です!


配られたスタッフジャンパーを着ると、ディレクターの運転する車に全員で乗り込み、出発!!

「しっかりなー!!」
ウメッピは、車が見えなくなるまで、羽?を振って見送りました。


   ◆◆◆


水戸駅に着いたケルくんたちは、ディレクターの指示で、北口や南口など数箇所に分けられ、交代で配布していくことになりました。

ケルくんの担当は、まずは南口です。

「初仕事、頑張るクマ〜!!」

ケルくんは、紙袋にティッシュをパンパンに詰めこむと、背筋をピンと伸ばして南口の方へ歩いていきました。
サンプリング開始ケル.jpg

外は、ピカピカの青空です。

「さぁ、やるぞー!!」
サンプリング開始ケル2.jpg

「どこにしようかな・・・ あっ あそこ、人がたくさんいるクマ!」

南口のデッキの上でも、特に人が密集しているポイントを見つけたケルくんは、そこで配ることにしました。
サンプリング開始ケル3.jpg

「コンタクトのeye★愛でーす! よろしくお願いしますクマー!」

ティッシュがぎっしり詰まった紙袋を道端に置いて、ケルくんはティッシュを配り始めました。

無言で通りすぎる人もいましたが、大体の人が快く受け取ってくれたので、ケルくんもニコニコです。


「ティッシュ配りの新記録を打ちたてちゃったら、どうしようクマ〜」

ケルくんの妄想は、芸能界にモデルとしてスカウトされるところまで、果てしなく広がっていきました。
サンプリング中ケル.jpg

ぶんぶん!

ぶんぶん!


「さっきから、一体何の音クマ?」

ぶんぶんという耳障りな音に、妄想を邪魔されたケルくんは、周りを見渡します。


「あっ お前は、まな兵衛!! 何しに来たんだクマ!!」

「面白いことに決まってるべ! イヒヒヒヒ!」


ティッシュを巻きつけてふざけた格好をしたまな兵衛は、ケルくんを見下ろしてニヤニヤしています。

「楽しく配っていられるのも、今のうちだべ!!」
サンプリングまな兵衛.jpg

そのとき、肩を落としてうなだれた様子のディレクターが、ケルくんの方に歩いてきました。

「ハタラクマくん・・・ 他社のティッシュが紛れ込んでいると、eye★愛の社員さんにお叱りを受けてしまったんだ・・・ 何か知らないかい?」

「? 知らないクマ!」

「そうか・・・ なんだろうなあ・・・」

ずり落ちたメガネを直して、ディレクターは他のスタッフのところへ行ってしまいました。


転がったティッシュくずのフリをして隠れていたまな兵衛が、再びぶんぶんとケルくんの周りを飛び回ります。

「かわいそうになあ!ギャハハハ! 手元のティッシュをよく見てみるべ!!」

「?」

ケルくんが、持っていたティッシュを見てみると・・・

「あーーーーーっ!! これは・・・!!」
サンプリングティッシュ混入.jpg

慌てて紙袋の中を見てみると、そこにも、色やデザインがそっくりな偽物ティッシュが紛れこんでいました。

「たくさん配っちゃったクマ! 大変クマ!」

「ヒャッハー!その顔! 愉快愉快!!」

ティッシュをかぶったまな兵衛が、おなかを抱えてゲラゲラ笑っています。
サンプリングティッシュ混入2.jpg

偽物をよけて配ろうにも、どのくらい偽物が混じっているのか見当もつきません。
配るべきティッシュは、まだ何百という単位で残っているのです。


「今から選り分けていたら、間に合わないクマ〜」

山のようなティッシュ・・・
混入した偽物のティッシュ・・・

ケルくん、大ピンチ!!



まな兵衛による卑劣な妨害行為!
ケルくんは無事、初仕事を終えることができるのか!?

《第9話へつづく!》


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  • 2013.10.11 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第7話》


JUGEMテーマ:ものがたり

「起きたら、ほっぺたがものすごく腫れてて痛かったんだけど、何だったのかクマ〜」

「覚えてないほうが幸せだぞ」
偕楽園お茶だし.jpg

ここは、ウメッピが暮らしている梅の里、水戸の偕楽園・・・
ウメッピは、慣れた手つきでお茶を淹れ始めました。

「そういえば、あの鬼女・・・じゃなくて、女の子は一体なんだったんだ? ケル坊の知り合いみたいだったぞ」


「きっとシーちゃんクマ!」

(ケル坊は、登場シーンからいきなり気絶してたもんな・・・)

「シーちゃんは、ハタラク谷のマドンナで、《100の資格を持つ雌グマ》の異名を持つハイスペック美女なんだクマ!」

「ほう、高嶺の花ってやつだな」


「僕、かっこよくプレゼントとか贈りたいのに、お金がないんだクマ・・・」

(まぁ、こっちに来てからプー太郎だもんな・・・)

「資格もゼロだし、貯金もゼロだし・・・ このままでは、シーちゃんにアタックできないクマ!!」

「なるほどな・・・(谷を救う使命を忘れてるぞ)」



そのとき、ケルくんの持っていた携帯電話が鳴り出しました。


 《 電話じゃぞ〜 早く出るんじゃ〜! 電話じゃぞ〜 早》 ピッ


(着信音だせぇー!!)


『もしもし、人材派遣会社のシーケルですが、ハタラクマ・ケルさんでしょうか?』

「そうですクマ!」

(ハタラクマって、苗字だったのか・・・?)


『ご希望されているお仕事が入りましたので、そのご連絡でお電話いたしました』

「おっ! やるねえ!」

(なんで江戸っ子風?)


『簡単なサンプリングのお仕事で・・・』

「プリン!?」

突然ケルくんは様相を変え、白目を剥いて今にも昇天しそうな勢いです。

「ど、どうしたケル坊!」
ウメッピは、慌ててケルくんを揺さぶり起こしました。


「はっ・・・ 三途の川を渡るところだったクマ!!」

『あの〜、今までサンプリングのご経験は・・・』

「プ・・・」 バタリ
プリン瀕死.jpg

「うわー!! ケル坊、しっかりしろ! 顔(?)色がヤバイぞ!!!」

「お・・・ お仕事・・・」 ガクッ

「ケル坊ー!!!! お前、そこまで仕事を・・・」

全身が土色になり幽体離脱しかけているケルくんから、ウメッピは急いで、自分の体ほどもある携帯電話を受け取りました。

「もしもし!」



   ◆◆◆



「・・・ぼ・・・ るぼ・・・ ケル坊・・・!」

「はっ!!!」 ガッ
「ぅぶっ!」

目を覚ましたケルくんは、おなかの上から心配そうに覗き込んでいたウメッピを、頭突きで勢いよく吹き飛ばしました。

「ウメさん? 僕・・・」

「いてて・・・ 全く落ち着きのないやつだ・・・ まぁ、目が覚めてよかったぜ! ほらよ」


ねぼけているケルくんに、ウメッピが渡したのは1枚のメモ。

「? えーと、《集合時間:9:30、持ち物:ボールペン、・・・》 これは・・・」

そこには、電話で聞き取ったお仕事の概要が、小さく綺麗な字でびっしりと書かれていました。


「ケル坊、ティッシュ配りの仕事が入ったぞ! 頑張れよ!」

「ウメさん・・・!!」

ケルくんは、ウメッピの小さな両羽?を握って大喜びです。


「初お仕事クマー!!!」
俄然張り切りだしたケルくんに、ちょっと不安を隠せないウメッピなのでした。



《ケルのやつ、大丈夫かのう・・・》
偕楽園ティッシュ.jpg


ケルくんの初仕事は、ティッシュのサンプリング(配布)だ!!!
やりきることができるのか!?


《第8話へつづく!》


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  • 2013.09.27 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第6話》

JUGEMテーマ:ものがたり

9月といえど、残暑厳しく眩しい日差しの照りつけるプール。

「無事に登録が済んだお祝いだからって・・・」

ケルくんとウメッピは、タオルの入った手提げ袋を、ぽんぽんリフティングしながら男子更衣室に向かっていました。

「男二人でプールって、どうなんだよ・・・ ガキじゃあるまいし」
「だって、今年はまだ泳いでいないクマ!」

子どもたちが夏休みを終えて、空いた時期を狙ってやってきたためか、あまり混雑している様子はありません。

「早くこっち来いよー! うひょー!冷てえ!」
実は家を出る前から水着を着用し、密かに張り切っていたウメッピは、一足先に消毒槽につま先をつけジャブジャブしながら、待ちきれない様子。
プール.jpg

「すぐ行くクマー!!」
ケルくんは、ロッカーにポシェットを置くと、中を覗き込みました。

「はっ!! な、ない・・・!? 入れたはずの水着がないクマ!」 ガーン

ポシェットの中からは、水着どころか、プール後のお楽しみに入れておいた文明堂のカステラ巻までもが、忽然と姿を消してしまっていたのです。
ポシェット.jpg


「そんな・・・」
ケルくんは、いつの間にかぺしゃんこになっていたポシェットを握り締めて立ち尽くしました。

”水着は必ず着用してください。又、Tシャツを着用しての遊泳はお断りします。”
入り口に書かれていた赤い文字が、ケルくんの脳裏に悲しくよぎります。


そのとき、ふと後ろから、聞き覚えのある声が・・・

「おやおやぁ? プールに来たのに海パンを忘れるとは、とんだお笑い種だべ!」 バーン


「お、お前は・・・ まな兵衛!?」

「むしゃむしゃ・・・この暑いのに、プールにも入れず残念だべ!」

爆笑するまな兵衛は、何か黒いマントのような物を身にまとい、少し重たそうにぶんぶん飛んでいます。
口の周りには、カステラが・・・

葛藤ケル.jpg

「おーい、どうしたケル坊・・・ あー!テメーあんときの詐欺師じゃねーか!」

「ウメさん、水着がないクマ〜」

「・・・って、コイツがかぶってるの、明らかにお前の海パンだろ!!」

ウメッピが振り返った時には、まな兵衛は忽然と姿を消してしまっていたのでした。



「ま・・・ まな兵衛は変態さんだったクマ?」

「さ、さぁ・・・ それよりどうすんだ、これじゃお前プール入れないじゃねーか」

ウメッピが、レンタル水着のコーナーを探そうとした その時・・・




「待ちなさい!!!!」


ズバンッ
「う”っ!!」
倒れケル.jpg

「こ、これは・・・!!海パン!!!(なんだこの展開は・・・)」

ダルビッシュ顔負けの豪速で海パンが顔にめり込み、吹き飛んだケルくんは白目を剥いて伸びてしまいました。


「手編み・刺繍講座、被服・ファッション講座、ビーズアクセサリー講座、パッチワーク・キルト講座・・・ あらゆる服飾関連講座を修了している私に、縫えない物なんてないわ!!」 ドン!!

突然現れた、ケルくんに少し似た感じの女の子グマは、ケルくんを掴むと高速で往復ビンタをお見舞いし始めました。

「あんな雑魚から物を盗られて気付かないなんて、まだ寝ぼけているのかしらね!?」

「ちょ、ちょっとアンタ、もう意識ないって・・・」
「何よ!!!」 ギロッ
「ごめんなさいすみませんでした (許せケル坊)」
怒シー初登場水着.jpg

「はぁ・・・ このボンクラがおきたら、キツく言っておいてちょうだい。」

女の子グマは、ケルくんを床に捨てると、男子ロッカーから去っていってしまいました。



「なんだったんだ・・・ それに、一体どうやって入ってきたんだ・・・?」

ウメッピが投げつけられた手縫いの海パンを広げてみると、大きなハートと「ケル」の文字が・・・
(女心は、複雑すぎてわからん)
ハート海パン.jpg

女の子グマは、一体何者?
新キャラ登場で、波乱の予感・・・!!

《第7話へつづく!》


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  • 2013.09.13 Friday
  • 08:00

ゆるくまにあ!

ゆるくまにあ! 《第5話》

JUGEMテーマ:ものがたり


ガー

「いらっしゃいませー」

そのまま、コムボックス310のすき家にやってきた2匹。

「奢ってやるから、何でも食えよ。ただし、焼き鳥丼とか頼むなよな!」
ねぎ玉牛丼の券を買ってからウメッピは、食券機にそっと千円札を投入してやりました。


   ◆◆◆


一切遠慮せずに、メガ牛丼と豚汁、サラダに杏仁豆腐を並べてホクホク顔のケルくんに、ウメッピはため息をつきました。

「つまり・・・ 邪悪な奴を閉じ込めた封印が解けそうだから、対抗する方法を探しに、谷を代表して水戸にやって来たと・・・」

「モグモグ!!」

(ハタラク谷とやら・・・ 悪いが、こんな頼りなさげなヤツに任せて、本当に大丈夫なのか?)

ご飯粒のくっついたほっぺたをハムスターのように膨らませた、その幸せそうな姿からは、谷の存続をかけるほどの才力は何も感じられません。

すき家ケル.jpg

「つーか、お前のその腹のマーク、どこかで見たことあるんだよな・・・」

「これは、ハタラク谷のクマなら、誰もが持っているマークだモグ!」


「ハタラク・・・・・・」

ウメッピは額に手を当てて、しばらく考えた後、
ポンと手を打ちました。

「あぁ、思い出した!! 水戸の、人材派遣会社のマークだぞ!!」

広告.jpg


(これは偶然か? 何か必然的な結びつきがあるのか・・・?)


「とにかく、そこに行ってみようぜ! 何か わかるかもしれねぇ!」


   ◆◆◆


その会社の名は、株式会社 シーケル。

そこは、千波湖のほとりに経つグレーの4階建てのビルで、入り口には、Sのマークが燦然と輝いていました。

ビルケル.jpg

「同じだクマ・・・」

ケルくんは、会社のロゴと、自分のおなかを交互に見て、不思議そうな顔をしています。
ロゴケル.jpg

「とりあえず・・・ ここは人材派遣会社といって、職を求める人たちがスタッフ登録をして、いろんな仕事を紹介してもらうところなんだ。お前、食ってくのに働いて稼がなきゃいけないだろうし、マークの謎も気になるし・・・」

「わかった!僕、登録してくるクマ!!」

「お、おう・・・(大丈夫かな)」

ウメッピは、我が子を送り出すお父さんのような気持ちで、走っていくケルくんを見送りました。
登録ケル.jpg


   ◆◆◆


〜〜 1時間後 〜〜


「ただいまクマ〜!」

「ど、どうだった!?」

「希望の仕事が入ったら連絡してくれるそうだクマ!」

「よかったな・・・」

(す、すげえ・・・! シーケルの人間は、何も突っ込まなかったのか?なんて柔軟な企業だ・・・)」


ケルくんは、シーケルの柔軟な対応により、無事登録スタッフになることができた!!
果たして派遣先は見つかるのだろうか・・・!!

《第6話へつづく!》




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  • 2013.08.30 Friday
  • 08:00